「心の感情、友を大切に」 県立熊谷高校の校長が母校の中学校で講演 自分たち学校の常識が他校では非常識の場合も 「正しさは状況や立場によって変わる。視野を広げて」と生徒に語りかける
埼玉県熊谷市立荒川中学校(吉田順一校長、生徒数367人)で、「ふれあい講演会」が開かれ、同校の卒業生でもある県立熊谷高校長の加藤哲也さん(60)が講師を務めた。加藤さんは中学時代、「荒中の常識が他校では非常識、その逆もあった」と明かし、「正しさは状況や立場によって変わる。だからこそ、視野を広げてほしい」と語りかけた。 豚の丸焼きに150年最後の味 来春に小学校閉校、児童や住民が最後の伝統イベント なくなってほしくない 埼玉・熊谷
「質実剛健」な男子校での伝統行事や吹奏楽部で得た学び。成績が伸び悩み進路で迷いが生じたとき、自信満々で入学した数学科で挫折を味わいメンタルが不調になったときなどのエピソードを挙げながら「いつも友が助けてくれ、そして乗り越えられた。これまでの人生、本当に友に恵まれた」。 「勉強も大切だけれど、これからの時代、大切になってくるのは人間力。心の感情知能EQを高めてほしい。そして、友を大切にしてほしい」と熱意を込めて話した。 同校3年の川島慎吾さん(14)はモチベーションの保ち方について質問。加藤さんは、「自分一人の力で保ち続けるのは難しい。誰にも言えない悩みを打ち明けられ、自分の間違いも正してくれる、そんな友を見つけてください」。男女別学の良さを聞いた2年の柿沼泰壽さん(14)の質問に応え、肩を組んで校歌を熱唱する熊高生の姿を写した動画を披露した。 数学が好きで「その楽しさを教えたくて」教員になったという加藤さん。もう一度生まれ変わっても、また教員になるという。2年の大江百花さん(14)は、「加藤先生から、生き方そのものを学べました」と笑みを浮かべた。
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