岡山で「ドンタク玩具社展」 伝統こけし職人と手がけた新作こけし展示販売
「冬のドンタク玩具社展」が12月13日、岡山のギャラリー「2-16(ニノジュウロク)」(岡山市北区富田町2)で始まった。(岡山経済新聞) 【写真】「冬のドンタク玩具社展」1 ドンタク玩具社は、デザインユニット「COCHAE」の軸原ヨウスケさんと妻の美智子さんが2015(平成27)年に始めた、新型こけし、創生玩具、関連グッズなどのデザインプロダクトのブランド。福島県会津若松市出身の美智子さんがデザインし、伝統こけしの工人・早坂利成さんや富塚由香さん、上田康友さんと製作している。 ドンタク玩具社の名前の由来は、岡山県・瀬戸内市邑久町出身の竹久夢二が1923(大正12)年に「図案と印刷」という月刊誌を発行するために立ち上げた「どんたく図案社」にちなんで名付けた。「どんたく」はオランダ語で「日曜日」を意味する「zondag」が由来とされ、日曜日や休日を意味すると言われる。工芸こけしや工人の技術に敬意を払い、休みの時間にでも作ってもらえればうれしいという意味でもあるという。 作品は、冬やクリスマス、正月にちなんだ作品など10種以上を展示販売。4色のコートを着たこけし「冬の娘」はマスキングテープをかぶせるとマフラーをしているように見える。バケツの帽子をかぶった雪だるま「福雪だるま」、誰もが昔は赤ちゃんだった思いを込めた「みんな赤ちゃんこけし~クリスマス~」、来年の干支(えと)である巳(み)にちなんだ「ヘビのせ坊や」などを用意している。 併せて、美智子さんの手芸ブランド「umaretekitanoyo」のしめ縄、蛇のブローチなどを販売するほか、とコラボした作品も用意する。美智子さんが生地や刺しゅうなどを選び、刺しゅうや縫製を精神障害者を中心とした共同作業所「ふりこの会共同作業所」が施したコラボ作品。牛乳パックを使って作り刺しゅうを施した六角形の椅子やバッグ、2025年カレンダーなどを販売する。 美智子さんは「伝統こけしを作っている工人と一緒にこけし作りができることに感謝。少しずつ顔の違うこけしから、お気に入りに出合ってほしい。季節を感じさせてくれるだけでなく、人の顔のあるこけしは心を温かくしてくれる。2年ぶりの個展開催なので、興味を持ってくれる人との会話も楽しみ」と話す。 14日・20日の17時~20時には、「東北ちょい飲み空間」と題し、大和川酒造など会津若松の酒造の日本酒4種、福島の郷土料理のいかにんじん、ひたし豆、こづゆ、山形の玉こんにゃくを用意した忘年会を開く。 開催時間は、14日=12時~21時、15日・20日・21日・22日=12時~17時(20日は10時~13時も開催)。
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