安田祐香、涙の初優勝! 「天国で見てもらえたら」恩師・坂田信弘に感謝【ミヤギTV杯ダンロップ】
女子ゴルフの今季国内ツアー第28戦、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン最終日は22日、宮城県利府町の利府ゴルフ倶楽部で、悪天候によるコースコンディション不良のため9ホールのみの最終ラウンドを行い、単独首位から出た23歳の安田祐香が4バーディ、2ボギーの2アンダー34で回り、通算9アンダーで逃げ切りのツアー初優勝を果たした。岩井千怜、渡邊彩香、藤田さいきが3打差の通算6アンダーで2位を分けた。大会は当初の54ホールから3日間競技成立に必要な最少ホール数27ホールに短縮された。 女子プロの大胆なドレス姿
「泣かないと思っていたんですけど……」(安田)
待ちに待った瞬間だった。 安田は最終18番、ウィニングパットとなる短いボギーパットを沈めると、右手で帽子のひさしに手をやり小さく頭を下げた。すぐにグリーンを取り囲んだ大勢のギャラリーから大きな拍手が沸き上がる。その真ん中で新しいヒロインがほっとしたように微笑んだ。 優勝インタビューでは目頭を熱くし、声を震わせた。 「優勝争いしてもなかなか勝てなかったりしたので……。この大会で優勝できたことはすごくうれしいです。泣かないと思っていたんですけど、すごく声援も大きかったですし、お世話になった方々もたくさんおられて……。恩返しができてうれしいです」 今大会は21日の第2ラウンドが中止になり、36ホールでの競技成立を目指したが、悪天候によるコースコンディション不良のため最終日は同一9ホール(インコース)でのラウンドとなり、第1ラウンド終了時点の1アンダー30位タイまでの37人で決勝ラウンドを行った。
「うれしいですけど、パニックです」(安田)
安田は第1日に7アンダー65でロケットスタートを決めた。この日は2位に1打差の単独首位からスタート。時折強い雨が降る悪条件の中、11番で10メートルのロングパットを決めてバーディ先行。13番は第2打を3メートルに乗せてスコアを伸ばした。 それでも初優勝への道のりは困難だった。 15番をプレー中に雨脚が強くなり、グリーンエッジからの3打目以降を残して中断となった。約1時間半後に再開されたが、1メートルのパーパットを外してボギー。この時点で2位にいた岩井千怜に2打差と迫られた。 初優勝への強い思いで苦境を脱した。続く16番は残り129ヤードの第2打を30センチにつけるスーパーショットで見事なバウンスバック。17番も3メートルを沈めてスコアを10アンダーに伸ばし、最終18番につなげた。 「終わってみれば一瞬でうれしいですけど、パニックです。優勝スピーチとかトロフィをいただくとか、何を言えばいいか分からなくて、そういうのがパニックでした。(プレーについては)今日は割と強気というか、緊張感はあったと思います。15番あたりから落ち着いて上を見てプレーできたところがよかったです」