大阪で空飛ぶクルマ構想発表、空からの新観光体験へ
SkyDrive(スカイドライブ)と大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)は12月17日、大阪エリアでの空飛ぶクルマの社会実装に向けた「大阪ダイヤモンドルート構想」を発表した。 【画像全2枚】 構想では、「新大阪・梅田」「森之宮」「天王寺・阿倍野」「ベイエリア」の4つを重要エリアとして選定。これらのエリアを結ぶルートを「大阪ダイヤモンドルート」と名付け、段階的なサービス展開を計画している。 まずは2028年を目途に森之宮エリアでのサービス開始を目指し、2030年以降に向けて順次サービスを拡大することを検討している。この取り組みにより、大阪の新たな観光体験や都市交通の革新が期待される。 SkyDriveは「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションに掲げ、軽量で3人乗りの空飛ぶクルマを開発している。一方、Osaka Metroは9路線の地下鉄とニュートラムを運営し、都市型MaaS構想「e METRO」を推進している。 両社は2024年8月に業務提携契約を締結し、2025年大阪・関西万博後の大阪エリアでの空飛ぶクルマを用いた事業化に向けた検討を進めてきた。Osaka Metroは2024年10月に「空飛ぶクルマ推進室」を社長直下に設置し、ニーズ調査や離着陸場候補地等に関する検討を重ねてきた。 空飛ぶクルマの利用により、パーソナルな空間で空からの眺めを楽しむことができ、移動時間そのものが特別な体験となることが期待される。また、大阪の美しい景観を楽しめるポイントや、主要観光地へのアクセスがスムーズになる場所を設定している。 今後、SkyDriveとOsaka Metroは、国や大阪府市、関係機関、事業パートナーと協議・連携を深め、離着陸場設置場所の確定など、必要な検討を進める。さらに、大阪近郊、関西エリアへの展開を段階的に図り、空の移動という新たな価値を創造し、地域の魅力向上に貢献していく。 この構想の実現により、大阪の都市交通に新たな選択肢が加わり、観光や日常の移動に革新をもたらすことが期待されている。空飛ぶクルマの実用化は、都市の未来像を大きく変える可能性を秘めている。
レスポンス 森脇稔