フィリピン、名指しで中国批判 南シナ海問題めぐり
日テレNEWS NNN
ラオスで11日、ASEAN=東南アジア諸国連合と日本や中国などが参加する東アジアサミットが開かれました。南シナ海の問題をめぐっては、フィリピンが異例の名指しで中国を批判しました。 東アジアサミットでは、領有権をめぐり争いのある南シナ海の問題や、ロシアによるウクライナ侵攻といった安全保障上の課題などが議論されました。 会議の中でフィリピンのマルコス大統領は、8月に南シナ海のサビナ礁付近で、中国船の衝突によりフィリピン船が損傷した事件に触れ、「こうした行動は無視できない」と中国を名指しで批判しました。 外交筋によりますと、マルコス大統領は前日のASEANと中国との会談でも「南シナ海の問題と切り離して経済協力を進めるべきではない」などと言及したということです。 ASEAN加盟国の中には中国との経済的な結びつきから批判に及び腰な国もあり、異例の名指しにはフィリピンの危機感が表れたかたちです。 ASEANと中国は長年、偶発的な衝突を防ぐための行動規範の策定を目指していますが、進展しておらず、マルコス大統領は「南シナ海における紛争を真に解決するために、一致協力して真剣な努力をする必要がある」と、早期の策定を訴えました。