【大学進学費用】東京の大学でも「国立大学」なら安く済みますか? もし合格したら4年間でいくらかかりますか? 一人暮らしの予定です。
同じ大学進学費用でも、東京や首都圏に進学すると、地方と比べてお金がかかりそうなイメージを持つ人は多いでしょう。しかし、国立大学であれば、地域を問わず私立よりも少ない費用で進学・在学が可能です。 本記事では、国立大学の学費が決まる仕組みや具体的な金額を紹介するとともに、一人暮らしで自宅外通学をする場合の費用や、費用の負担軽減に活用できる制度も解説します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
国立大学の費用は国が決めた「標準額」に基づいて決められている
国立大学の授業料や入学料、入試の際の検定料は、「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」に定められた標準額に準じています。そのため、大学間で大きな差はなく、地域や学部・学科による違いもありません。 2024年時点の授業料や入学料の標準額は、それぞれ授業料:年額53万5800円、入学料:28万2000円です。4年間在学すると、240万円弱の費用が必要となります。 ただし、各大学には各費用を決める際に一定の裁量が認められるため、費用が標準額を上回っている学校も中にはあります。例えば、文部科学省の資料「国と国立大学法人との契約関係」によると、2020年には、東京工業大学、東京芸術大学、東京医科歯科大学などが標準額よりも高い授業料を設定していました。 とはいえ、標準額をオーバーしてよいのは20%までと定められており、飛び抜けて高額な設定はできない仕組みになっています。 一方の私立大学は、各大学が自由に諸費用の金額を設定しており、大学間や学部・学科間で必要な費用に差があります。文部科学省「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査」によると、私立大学の初年度授業料は平均95万9205円で、国立大学の標準額と比べると2倍近い金額です。
一人暮らしをスタートするための費用や仕送りの平均額は?
自宅外通学で一人暮らしをする場合は、必要な一人暮らしをスタートする費用や仕送りの金額を、必要な資金として見積もっておく必要があります。 一人暮らしの準備に必要となる費用には、住居を決めて契約する際の敷金・礼金、家具・家電・日用品の購入費用、引っ越し費用などがあります。 日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果(2021年12月20日)」によると、自宅外通学を始めるためにかかった平均費用は1人当たり38万7000円です。中には100万円以上かかるケースもあるため、余裕をもって準備するとよいでしょう。 同調査では、自宅外通学者への仕送り額の平均は年間95万円という結果も出ています。月にならすと約7万9000円が必要となる計算です。 また、住居費用や物価には地域差があり、東京都や首都圏で生活するためには、地方に進学するよりも多くの費用がかかる可能性があります。実際に居住する予定のエリアの家賃や物価の相場をリサーチして、現実的な見積もりを出しましょう。