「循環社会」「森林資源」などサステナブル社会の実現めざすファンドが相次いで新NISA「成長投資枠」に
投資信託協会が公表している新NISA「成長投資枠」対象ファンドのリストが4月11日に更新され、新たに「野村ブラックロック循環経済関連株投信 Bコース」と「みずほサステナブルファンドシリーズ-LO・サーキュラー・エコノミー」が新たに採用された。4月9日には「iTrustティンバー」が新規採用されており、3本続けて環境関連のファンドが「成長投資枠」の対象ファンドに取り上げられている。新NISAと環境関連ファンドの関係について考えてみたい。
「野村ブラックロック循環経済関連株投信 Bコース」でいう「サーキュラーエコノミー(循環経済)」とは、廃棄物の最少化およびリサイクルや再利用を活性化させるために製品やシステムの再設計を促進すること。サステナブルな社会(持続可能な社会)の実現のため、世界的な規模で循環型経済への移行が模索され、計画されている。従来のビジネスモデルであった、大量生産、大量消費、そして、破棄という一直線の流れを改め、製品の企画・設計の段階からリサイクルを意識して、リサイクル可能な材料から適量を生産し、流通させ、それを回収、再利用する仕組みを回していくことが求められている。その新しい経済活動による恩恵を受ける企業群に着目し、新興国を含む全世界株価指数を上回る運用成績をめざすファンドだ。実質的な運用は世界最大級の運用会社である米ブラックロック社が行い、サーキュラーエコノミーの調査においては循環経済推進団体である英エレン・マッカーサー財団と連携する。
「みずほサステナブルファンドシリーズ-LO・サーキュラー・エコノミー」も同じくサーキュラーエコノミーに関連する企業に着目して銘柄選定を行う。ファンドに組み入れる銘柄の選定等は英国で最大級のプライベートバンクグループであるロンバー・オディエ・グループの「ロードマップ・リサーチ」やサステナビリティ評価などの知見を活かす。4月30日に新規設定される予定だ。