仕事の質が上がるうえに、休憩時間も増える。「イリイチの法則」から考える時間管理術
毎日の時間の使い方は、仕事を進めるうえで重要です。 仕事をする際には、いつ働くか、何に取り組むか、どれくらいの時間かについて正確な判断が求められます。 イリイチの法則によれば、一定の時間働いたあと、生産性は低下し、そしてマイナスになるとされています。
イリイチの法則とは?
私たちは「生産的=多くの仕事をこなす」ことだと考えがちですが、生産性は仕事の質にも焦点を当てることができ、またそうすべきです。 多くの場合、粗雑な仕事をたくさんこなすよりも、良い仕事をいくつかこなすほうがよいでしょう。 哲学者で社会評論家のイヴァン・イリイチが概念化したイリイチの法則は、ある作業に過度な時間を費やすと、生産性が低下するだけでなく、逆効果になると示唆しています。 あまりにも長時間作業を続けると、生み出される仕事が実際には悪くなるのです。
無駄な仕事をしていないか確認する方法
生産性の低下を防ぐには、戦略が必要です。 仕事に費やした時間を把握する 最初に、1週間または2週間にわたって時間追跡ソフトウェアやシンプルなスプレッドシートを使用して、通常のタスクにどれだけの時間を費やしているかを把握します。 疲れてきた、退屈してきた、生産性が落ちてきたと感じたときは、必ずメモを取ること。いつもと同じように、タイムボックスを使ってカレンダーを構成し、すべてのタスクに独自の項目を設け、1日のタイムラインを定義しましょう。 仕事を評価する データを収集したら、自分に与える作業時間を評価します。各タスクの時間割り当てを減らして、飽きたり生産性が低下する前に作業をやめるようにしましょう。あまりにも少ない時間を設定することに対して、心配する必要はありません。 「Yerkes-Dodsonの法則」によれば、生産性のピークは適度なストレスがあるときにやってくると言います。「イリイチの法則」だけでなく、「Yerkes-Dodsonの法則」や「パーキンソンの法則」でも、時間をかけすぎると仕事が複雑になりすぎるとされているのです。