政府・与党、ラピダス念頭に税制優遇策導入へ 国産半導体企業を支援
自民党税制調査会は2日、次世代半導体の量産を目指す国策ベンチャー、ラピダスを念頭に置いた税制優遇策を設ける方針を固めた。政府はラピダスに対する支援を強化する方針を示していることから、12月にまとめる政府税制改正大綱にも盛りこむ見通しだ。 政府はラピダスに対して将来的な出資も検討しているが、出資金が増えると法人税の負担が重くなる。税負担を軽減すべく、課税する金額を減免したり、税率を引き下げたりすることなどを検討する。具体的な制度設計は今後詰める。 政府は11月に決定した総合経済対策で、ラピダスを含む半導体・人工知能(AI)分野の支援に2030年度までに10兆円以上の公的支援をする新たな枠組みづくりを盛りこんだ。研究開発段階では補助金など6兆円で支え、量産化以降は政府系金融機関からの出資や民間企業の融資に対する債務保証として4兆円の支援を計画する。【杉山雄飛、古川宗】