周冠宇、2024年を最後にキック・ザウバーを離脱「次のキャリアに集中するよ」
ステークF1チーム・キック・ザウバーは11月6日、2024年シーズン限りで周冠宇がチームを離れることを発表した。なお、今回の発表の5分前にはチームメイトのバルテリ・ボッタスの離脱が発表されており、キック・ザウバーは2025年を新たなドライバーラインアップで戦うことが示されたかたちだ。 【写真】中国GPのレース後、コース上で感極まった様子を見せた周冠宇(キック・ザウバー) 中国・上海出身の周冠宇はFIA F2ランキング3位を経て、2022年に当時アルファロメオF1として参戦していたザウバーからF1デビューを飾った。2024年には念願の母国グランプリとなる中国GPを迎え、入賞には届かなかったが、地元の大観衆の前で善戦していた。 「僕は今シーズン限りでチームを離れるけど、シーズンをしっかりと終えることに全力を尽くすよ。F1はルーキーにとって簡単なスポーツではないけど、チームはこの3年間で僕を大きく成長させてくれた」と、周冠宇。 「シーズン序盤の中国GPは間違いなくハイライトだったね。公の場でも舞台裏でも、たくさんの瞬間がこの3年間の思い出だ。これからは次のキャリアにステップするために集中するよ」 「僕にはまだたくさんのファイトが残されているし、これからも進歩し続けたいと思っているからね」 そして、ザウバー・モータースポーツのCOO兼CTOを務めるマッティア・ビノットは「この3年間、チームはトラックの内外で大きく成長し、バルテリも周もこの進歩に大きな役割を果たしてきた。しかし今回、周と話し合った結果、我々の将来は別の場所にあると判断した」とコメント。 「この3年間、周が我々のために初めてドライブしたときから今日まで、彼が示してくれた献身とハングリー精神に感謝している。デビュー戦でポイントを獲得し、2022年のコンストラクターズ6位に貢献したように、コース外やファクトリーでの貢献も同様だ。チームも周も、ラスベガスGP、カタールGP、そしてアブダビGPでともに全力を尽くすことを約束する」 今回の周冠宇のチーム離脱の発表の5分前(日本時間6日16時57分)にはボッタスのチーム離脱がアナウンスされており、キック・ザウバーはこの日に両ドライバーがチームを離れることをほぼ同時に発表した。 なお、キック・ザウバーは2025年のドライバーのひとりとして今季マネーグラム・ハースF1チームから参戦中のニコ・ヒュルケンベルグを起用すると4月に発表済であり、そのチームメイトとして現在FIA F2ランキング首位のガブリエル・ボルトレートの名前が噂されている。いずれにしても、キック・ザウバーは来季をまったく新しいドライバーラインアップで戦うことが示されたかたちだ。 [オートスポーツweb 2024年11月06日]