【MotoGP】「アコスタはこれまでのテック3ライダーの中でもベスト」ポンシャラル代表も唸る
MotoGPルーキーのペドロ・アコスタについて、所属するGASGASのエルベ・ポンシャラル代表は、これまで仕事をしてきたライダーの中でもベストだと考えている。 【動画】MotoGP2024 第10戦イギリスGPハイライト アコスタは2021年にMoto3クラスへの参戦を始めるとその年にいきなりチャンピオンに輝き、翌年Moto2へ昇格。同クラスでも2年でチャンピオンに輝いており、マルク・マルケス以来の逸材という高い評価と共に今季(2024年)最高峰クラスにデビューした。 そのアコスタは第2戦でいきなり表彰台を獲得するなど、ルーキーとは思えないパフォーマンスを発揮。最年少優勝記録こそ更新できなかったが、彼の資質は誰しもが認めるものとなっている。 そんなアコスタについて、GASGASを率いているポンシャラル代表は、これまでチームで走ってきたライダーの中でも、ベストだと考えている。 今シーズンはGASGASとしての参戦するテック3は、MotoGPクラスで何人もの才能ある選手を走らせてきた。アレックス・バロス、阿部典史、マルコ・メランドリ、トニ・エリアス、ダビド・チェカ、コーリン・エドワーズ、ベン・スピーズ、カル・クラッチロー、アンドレア・ドヴィツィオーゾ、ポル・エスパルガロ……錚々たるメンバーだ。その中でも最高と言われるアコスタ。いかに高評価を受けているかが分かるだろう。 「大げさに言っているように聞こえるかもしれない。しかし私はペドロが我々と仕事をしてきたこれまでのライダーの中で、ベストだと考えている」 ポンシャラルはDAZNの番組でそう語った。 「(デビュー前の)バレンシアテストでは、ポール・トレバサン(クルーチーフ)にペドロをどう思うか聞いたんだが、彼は『こいつはスポンジボブだ』と答えたんだ。その時から、彼を表現するのに“スポンジボブ”ほど良いニックネームは無かった」 そのトレバサンもアコスタの才能を非常に高く評価しており、次のように語った。 「彼の(MotoGPでの)1周目は世界中で放送されて、そのプレッシャーは凄いものがあった。彼がどこまで行けるかは、宇宙の謎だ。ライダーとしてはおそらく10~15年にひとりの逸材だろう。私を信じて欲しいのだが、彼の働き方や、どれだけ懸命にやっているかを見れば、彼の可能性に限界はないと思えるんだ」 KTMのモータースポーツ部門を率いるピット・ベイラーは、アコスタのそうした資質の現れた瞬間として、開幕戦のエピソードを明かしている。 「カタールでは誰もが彼に『君はルーキーなんだ。気軽にな。1年目だ』と言っていた。しかしその後、彼は皆に自分を“ルーキー”と呼ぶことを辞めるように言ってきた」 「自分は既にMotoGPライダーであって、自分の仕事をしたいのだとね。それ以来、私も二度とルーキーとは呼ばなかった」 アコスタにかかる期待は、チーム側からのみではない。MotoGPを運営するドルナのカルメロ・エスペレータCEOは、アコスタがチャンピオンシップにとって大きな財産だと語っている。 「彼は(MotoGPに)価値をもたらしているし、我々が昇格構造を持つことで、どれだけチャンピオンシップを上手くやってきたかを示している」 「彼への期待は高かったが、全ての面で彼はそれを上回っている。既にチャンピオンシップにおける重要な存在となっているんだ。彼を祝福したい」
Rubén Carballo Rosa