年の差を埋める秘訣が隠されている!? 新米とベテランの凸凹バディ映画5選!
とにかく破天荒な新人教育!『ルーキー』
ベテラン&新米の刑事コンビが、互いのピンチを豪快にカバーしながら高級車窃盗団の撲滅に向けて突き進むアクション大作。刑事ニック(イーストウッド)の新人教育はとにかく破天荒そのもので、彼自身が率先して危険へ飛び込んでいくものだから、その背中を追うおぼっちゃま育ちの新米デヴィッド(チャーリー・シーン)には気が休まる暇もない。しかしニックが勢い余って人質にとられるというまさかの事態を迎えるや、今度はデヴィッドが瞳を燃え上がらせてハーレーにまたがり、先輩を凌ぐテンションで邪魔する敵を次々となぎ倒し……。 序盤の高速道路の激走から終盤の空港内での全力疾走チェイスに至るまで、完全にリミッターがぶっ壊れっぱなしのテンションが魅せる。法を守るべき刑事たちのドラマとしてはかなりやりすぎではあるものの、二人のもたらす爆発的な相乗効果あってこそ、壁が突き崩され、あらゆる不可能が可能となっていく。ストレスの溜まった時に見るとすっきり爽快な気分になれること間違いなし!
新米とベテランの捜査の違いが化学反応を起こす!『カラーズ/天使の消えた街』
幾つも入り乱れたギャングの抗争が絶えないロサンゼルス郊外で、市警の特別対策チームCRASHのベテラン警官と血気盛んな新米がタッグを組み、治安改善のために命を削る。ベテランはギャングを刺激しないよう尊重しながら事を進め、対する新米はあくまで強硬的に、どんな些細な悪もムキになって全力で追い詰めようとする。果たして本当に効果的なのはどちらなのか。二人のアプローチの違いが、ヒップホップ音楽に乗せて興味深い化学反応のドラマを生んでいく。 「この街でそんなカッカしてたらすぐに疲弊してしまうぞ」と父親のように諭すデュバルの口ぶりが冷静で温かく、刺々しかったショーン・ペンに少しずつ成長の兆しが見えはじめる様が胸を打つ。かくも俳優陣が素晴らしい演技を見せる一方、ロケ地の生々しさも格別の臨場感を生んだ。危険エリアゆえにリアルなギャングの協力を得ながら製作を進めたというから、さすが『イージー・ライダー』のデニス・ホッパー監督、肝が座っている。