二重苦の自動車株、円高に中国景気不安が追い打ち-価格競争激化も
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、スティーブ・マン氏らによると、中国車はタイなどの一部地域でアジアの既存メーカーから既にシェアを奪いつつある。タイでは比亜迪(BYD)が電気自動車(EV)の総販売台数の4割を占めるのに対し、日本車のシェアは1%に満たないとリポートで指摘した。
BYDは低価格EVを強みに日本でも販売を伸ばしており、BYDオートジャパンによると、1-8月の累計登録台数は前年同期比12%増となっている。
セゾン投信の瀬下哲雄マルチマネジャー運用部長は、中国の家電製品が世界市場を席巻したことを例に、自動車も「家電化」が起こり得ると警鐘を鳴らす。自動車関連企業の株価は業績の割に評価が進んでおらず、「長期的な構造的な危うさ」も意識されているのではないかと述べた。
--取材協力:高橋ニコラス.
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Momoka Yokoyama