どん底からの“返り咲き”…戦力外通告から這い上がった現役選手5人
オフシーズンに突入した2023年のプロ野球。今年もドラフト会議を経て新たなプロ野球選手が誕生した一方で、戦力外通告を突きつけられた選手もいる。しかし、どん底から他球団移籍を掴み、一軍戦力へと這い上がった選手も存在。ここでは、戦力構想外からの復活劇を見せた現役選手を紹介する。
加治屋蓮(阪神タイガース)
・投打:右投右打 ・身長/体重:185㎝/91㎏ ・生年月日:1991年11月25日 ・経歴:宮崎・福島高 - JR九州 ・ドラフト:2013年ドラフト1位 いまや阪神タイガースのブルペンを支える存在となっている加治屋蓮も、戦力外通告から復活を遂げた選手の1人だ。 JR九州から2013年ドラフト1位で福岡ソフトバンクホークスに入団。プロ入り後は故障もあって苦しんだが、プロ5年目の2018年に一軍へ定着した。 同年はリーグトップの72試合に登板し、4勝3敗、31ホールド、防御率3.38の好成績を残した。 しかし、翌年以降は登板数が激減。不本意なシーズンが続き、2020年オフに戦力外通告を受けた。その後、阪神タイガースが獲得に乗り出し移籍が決まった。 移籍初年度は7試合の登板にとどまったが、翌2022年は39試合登板で7ホールド、防御率2.43と復活を印象付ける成績をマーク。 さらに今季は51試合に登板し、17ホールドポイント(1勝16ホールド)、防御率2.56と安定した投球を披露。日本シリーズでもマウンドに上がり、チームの日本一に貢献した。
小澤怜史(東京ヤクルトスワローズ)
・投打:右投左打 ・身長/体重:182cm/83kg ・生年月日:1998年3月9日 ・経歴:日大三島高 ・ドラフト:2015年ドラフト2位 今季は先発や中継ぎとあらゆる役割をこなし、投手陣の救世主となった小澤怜史。新天地でサイドスローに転向し、大きな飛躍を遂げた。 日大三島高から2015年ドラフト2位で福岡ソフトバンクホークスに入団した小澤。高卒2年目に一軍デビューを果たしたが、故障の影響で2018年オフに育成契約に。そのまま支配下には復帰できず、2020年オフに戦力外通告を受けた。 その後、東京ヤクルトスワローズと育成契約を締結。移籍初年度は目立つ数字を残せずにいたが、シーズン終盤にサイドスローへ転向。フォーム変更が功を奏し、翌2022年6月に支配下登録へ返り咲いた。 同年は一軍で主に先発として起用され、10試合の登板で2勝1敗、防御率4.11と飛躍の足掛かりを掴んだ。 今季はリリーフ要員として開幕を一軍で迎えると、シーズン途中に再び先発へ配置転換。最終的に29試合(101回1/3)を投げ、6勝4敗2ホールド、防御率3.02をマーク。来季以降の活躍も楽しみな存在だ。