ヘルメットをかぶったまま店舗や銀行に入ると逮捕される? ジェットやハーフならOK?【元警察官が解説】
店舗や銀行の掲示物を見ていると、「ヘルメット入店お断り」といった注意書きをよく見かける。当たり前といえば当たり前な気がするが、はたしてこのルールを破った場合、警察のご厄介になることがあるのだろうか。例外があるのかについても含めて、その実際を元白バイ警官の宅島奈津子さんが解説する。 【画像】コスパで選ぶ 国内メーカー原付二種スクーター5選
ヘルメット着脱の煩わしさ
みなさんはバイクに乗る際、どんな種類のヘルメットを着用していますか。ヘルメットと一言で言ってもいろんなタイプのヘルメットがあり、着脱の手間や煩わしさも大きく変わってきます。わかりやすいのが、ハーフタイプに慣れている方がフルフェイスタイプに変えたとき。 ヘルメットを外すのが大変なので、買い物やATMでの入出金等、ちょっとした用なら、かぶったまま済ませたいと思うのではないでしょうか。 白バイ隊員のヘルメットはジェットタイプですが、私にとってはそれでさえ着脱が面倒くさくて、暑かろうと重かろうと、またかぶるのであれば、かぶったままの方がいいと思っていました。お手洗いに行くだけ、とかちょっと飲み物買うだけっていうようなときは、いちいち外すのは面倒くさいって思う方がほとんどかと思います。私のツーリング仲間には、ヘアスタイルを気にして外したくない、という人もいますが(笑)。
ヘルメット着用時の入店拒否
ですが、ヘルメット着用時の入店拒否を謳っている店舗や施設をよくみかけます。では、こういったルールを破った場合、警察に逮捕されたりするのでしょうか? じつは、そういった違反や刑罰を定めた法律はありません。あくまで、防犯上やマナーの問題なのです。想像してみてください。フルフェイスのヘルメットをかぶったままの人や目出し帽姿の人、なんらかのかたちで顔を隠した状態の人が自宅に来たら、「怪しい」「こわい」と思ってしまうのは当然ですよね。 日本は世界的に見れば、とても平和な国です。顔を隠している時点で、不審に思ってしまうのが人情というもの。 顔を見られると不都合なのか、隠す必要があるのか、防犯カメラに映るとまずいのか、と思われるのも当然なのです。 なんでヘルメットだけ禁止されるのか、もっと危険なものだってあるのに、と納得いかないライダーもいるかと思います。残念ながら、基本的には例外はないとされているので、入店時等、公共の場ではヘルメットを外しておきましょう。