ドイツの「債務ブレーキ」、見直しあり得る=野党CDU党首
Andreas Rinke Maria Martinez [ベルリン 13日 ロイター] - ドイツの保守野党キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首は13日、財政赤字を一定の規模に抑える「債務ブレーキ」と呼ばれる仕組みについて、条件次第では見直しもあり得るとの認識を示した。連立政権の崩壊を受け、メルツ氏は次期政権の首相候補として有力視されている。 債務ブレーキは財政赤字の対国内総生産(GDP)比を0.35%未満に抑える仕組みで、メルケル前政権下の2009年に導入された。メルツ氏はこれまで債務ブレーキを堅持すべきとの立場だった。 ただCDUでは、ベルリン市長のカイ・ウェグナー氏が今年に入って改革に向けた議論に前向きの姿勢を示したほか、他の地域の党幹部からも州政府の財政ひっ迫を理由に見直しを求める声が出ていた。 メルツ氏は13日夜のイベントで債務ブレーキについて「もちろん改革は可能であり、問題は何のためか、何を目指すかだ」と述べた。消費や福祉政策のための歳出拡大を目的とした改革には反対だとしながらも、借り入れの拡大によって投資が増えるのであれば「答えは違うかもしれない」と、改革支持に含みを残した。