画伯の生誕111年展―生涯の作品変遷をたどる 佐藤太清記念美術館
京都府福知山市内記一丁目、市佐藤太清記念美術館で、「生誕111年佐藤太清展 形象・抽象・心象」が開かれている。生誕111年、没後20年を迎えた文化勲章受章者で市名誉市民の日本画家・佐藤太清画伯の作品展。70年にわたって表現手法の変革に挑戦した画伯の作品変遷をたどる。前期、後期に分けて開催する。 太清画伯は、物心が付く前に両親を亡くし、幼少期に孤独から逃れるように歩いた野山で見た美しい自然をきっかけに、絵の道を志すようになったという。上京後、児玉希望画伯に師事して日本画の研さんに努め、花鳥画と風景画を融合させた独自の「花鳥風景画」を確立。後進の育成にも力を注いだ。 会場では画伯の画業の前期を形象、中期を抽象、後期を心象として、時代ごとに作品を分けて展示。「朝顔」(1951年)や「石楠花」(60年)、「最果の旅」(83年)、「佐田岬行」(93年)など26点と、さまざまな年代に描かれた素描と写生の23点が並ぶ。画伯が使った筆や岩絵の具などもある。 作品展の前期は12月8日まで、後期は12月15日から来年1月26日まで。後期では展示数が減り、作品を一部入れ替える。 11月10日午後2時から3時まで、太清画伯の孫で同美術館顧問の安田晴美さんによるギャラリートークがある。参加無料で予約不要。 開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時30分)。入館有料だが、11月3日は関西文化の日の取り組みで無料。火曜休館。問い合わせは同美術館、電話(23)2316へ。