「手放せば二度と見つからない」'77年製アーリーブロンコを世界的ヘアスタイリストが披露
「NYでクラシックカーに乗っていると、通りがかりの人が興味を持っていろいろと聞いてくるんです。大抵、製造年を聞かれて『セブンティセブン('77年製だよ)』と答えると、『オーマイガー! 最高だね』ってリアクションされますね」。 アメリカをはじめ海外では比較的車を雑に乗る人も多いが、KENSHINさんによると、古い車を大切にする文化が想像以上に浸透していたという。 「ボロボロな車を修理しながら乗る、その精神もいいなと思いながら乗っていました」。
仕事上のコミュニケーションにも欠かせない
ヘアメイクの仕事現場でも、アーリーブロンコの存在感は絶大だったと語る。 「当時は3台車を所有していましたが、重要な仕事の日にはよくブロンコに乗っていきました。アメリカのクライアントがすごく喜んでくれるんですよ。『お前、良さを分かってるな』って。 それがいいコミュニケーションを生んで、仕事も上手くいく。現場が、『あいつに任せておけば間違いない』みたいな空気になるんです」。 2018年、拠点を日本に移すタイミングで2台の車は手放したが、ブロンコだけはNYから運び込んだ。NYにいたときよりハンドルを握る回数は減ったものの、いつでも乗れるようアップデートは欠かさない。
「乗りやすさを重視して、オートマ(AT)仕様にしました。あと、街乗りでは流石にドラムブレーキは厳しいので、ディスクブレーキに変え、パワーステアリングとSAS(転倒防止機能)も導入しています。 アメリカで乗っていたときは半分ほど外側にはみ出るくらいゴツいタイヤを搭載していましたが、日本に帰ってきてからはタイヤも安定感のあるタイプに変更しました」。 足回りをフルレストアしただけでなく、自身の好みに合うようにカスタムを加えている。
「購入時、車にはどデカいウーハーが積まれていたのですが、取り除きました。その代わりに音楽を聴けるようオーディオを組み込みました。
ハンドルをウッドのステアリングに変えたのは、この車のイメージに合うと思ったから。握り具合とかではなく、ルックス重視ですね(笑)」。