トヨタの勝田貴元が母国で4位「この完走のおかげで来年がある」チームタイトルに貢献し来季もシリーズ継続が濃厚に【WRCラリージャパン】
◇24日 世界ラリー選手権最終戦ラリージャパン最終日(SS17~21、愛知県豊田市) トヨタの勝田貴元が総合4位でゴール。2年ぶりの母国表彰台こそ逃したものの、チームのマニュファクチャーズタイトル4連覇に貢献し、来季もトヨタの一員として世界ラリー選手権を継続することが濃厚となった。 ヤリ―マティ・ラトバラ代表も「あす(25日)にはいい知らせを伝えられるのでは。いい感じだよ」と笑みを浮かべた。ライバルのヒョンデとは大接戦で、タイトルの行方はSS上位タイムにボーナスポイントが与えられるパワーステージの最終ステージに持ち込まれ、4番手タイムをマーク。ヒョンデ勢の1台よりもタイムが上回り、相手の獲得ポイントを減らすことに成功した。 勝田は「チームもタイトルが取れた。今回(の指令)は〝絶対完走〟だった」と明かし、日本に帰ってきてからタイトルを取るために後方支援を担うようチームから指示されていたという。チームメートの2人にトラブルが起きた時に備え、リスクのあるプッシュは控えていたようで「ラリージャパンは一番結果を残したいラリーで複雑な思いはあった。葛藤はあった」とも振り返った。 チームオーナーを務めるトヨタ自動車の豊田章男会長からも「スピードよりもそこ(完走)を意識して」と助言され、勝田も「僕の将来のことを思って言ってくださった。自分がつらい状況を理解してくれていた」と心強く感じたという。 今季はシリーズ6位。第3戦サファリラリー・ケニアで2位を獲得したが、表彰台は1度だけだった。それでも最終戦の母国ラリーで4位に入り、チームのタイトルにも貢献。来季もチームに残留する見通しとなった。「この完走のおかげで来年がある。来年のラリージャパンには間違いなくポディウム(表彰台)の一番上を争える状態で帰ってきたい」と力強く語った。
中日スポーツ