17歳と偽り児童相談所に2か月、29歳の男に保護観察付き執行猶予4年の判決…名古屋地裁
17歳だとうそをついて児童相談所の一時保護を受けたなどとして、詐欺罪などに問われた住所不定、無職の男(29)に対し、名古屋地裁は20日、懲役2年6月、保護観察付き執行猶予4年(求刑・懲役2年6月)の判決を言い渡した。
判決によると、男は昨年6月、「黒川拓都」と偽名を名乗り、17歳と申告して名古屋市内の児相に一時保護され、約2か月にわたり食事や宿泊場所の提供を受けるなどした。
蛯原意裁判官は「公的な保護制度の趣旨を無視し、自らの利益を優先させた自己中心的な犯行」とし、保護観察を付した上で更生に当たらせることが適切だと述べた。
男は本名での生活保護受給申請を断られたことがあったため、同市内の区役所で虚偽の名前と生年月日を申告して生活支援を求めたが、申告した年齢が未成年だったため、児相に一時保護された。