「ローカルアイドル」生き残りをかけた過酷な実態…芸能界を引退!アンジュルム・川村文乃「はちきんガールズ」時代の「知られざる過去」
「はちきん」時代に培われた“有能”スキル
上京後の「はちきんガールズ」は、数々のイベント出演機会をつかみ取っていく。一方でメンバーは東京に転校、夕方には配信、週末にはステージという忙しい日々を送っていた。 また、当時の運営が公式告知まで手が回らなかったこともあり、この頃から川村さんのマメなブログ運用や、見やすいライブスケジュール共有など、のちに「有能」と称されるスキルが発揮されるようになる。 ただ、川村さんはこの当時からハロプロファン(いわゆる「ハロヲタ」)、特にモーニング娘。工藤遥さんの熱烈なファンであり、さらに図らずも、「Juice=Juice・宮本佳林さん(2020年卒業)に似ている」として話題となる。当時は配信でスマイレージ(のちのアンジュルム)やハロプロ関連の楽曲を何曲も楽しそうに歌っており、かなりのファンが「この子はハロプロに行きたいのでは?」と、薄々感じていたのではないか。 一方で、「はちきんガールズ」はメンバーの減少でひところの勢いがなくなり、川村さんも2016年6月にグループを卒業。ちょうどその頃にモーニング娘。の新メンバーオーディションが開催されており、川村さんは「2016年6月1日時点で、満10歳~17歳」の制限ギリギリである17歳で、これまでの実績をすべて捨てて挑んだ…結果として合格はならなかったものの、「デビュー保証なし」扱いの研修生としてハロプロ入り。 のちに研修生の実力テストで好成績を収め、アンジュルム加入・再デビューを果たすことになる。 こうしてまとめると、川村さんはハロプロでも経験できないような「ドサ回り」に近いステージで、小学校低学年からアイドルのスキルを磨いていることになる。その人気の背景には、歌やダンス、有能さだけでなく「地方からスキルを積んで這い上がってきた」という、「シンデレラストーリー」に近い尊敬や、物語性もエッセンスとして加わっているのではないか。 そして川村さんは、今までの仕事に全て区切りをつけ、引退を決断した。かなりもったいない気もするが、努力と芯の強さに裏打ちされた数々のスキルは、間違いなく今後の人生に活きるはずだ。川村さんなら、アイドルの肩書がなくても「きっと楽しいことがありますように」「さぁ明日も頑張ろう 」(アンジュルム「Forever Friend」より)と心で唱え、幸せに歩んでいけるだろう。そう信じている。