【年金企画】常連客に騙されて借金2000万円!自らの店を閉店し、夜中3時~夜10時までバイトを掛け持ちし食事はカップ麺…完済した今もアルバイトを続け、月6万円の年金生活と合わせて生活する“働きづめ”女性に密着
■夜中3時から夜10時までアルバイトを掛け持ち、食事はカップ麺…5年で借金2000万円を完済「自分でもよくやったと思う」
信頼する常連客からの裏切り。早急に借金を返済するため、自分にできる仕事を必死に探した宮川さん。条件が合う求人を見つけると、片っ端から応募したといいます。 (宮川さん) 「お弁当屋さん(の仕事)があったんですよ。夜中の3時から7時まで。やったことないけど働かなあかんし、とりあえず行った。そして、ケーキとチーズケーキとバターを作る会社があるんですよ。そこが午前8時から午後3時まで。それと(大手食品メーカーで)午後5時から午後10時まで。全部でパート3つ行っていた。自分でも今だったら良くやったと思うわ」
アルバイトを3つ掛け持ちし、当時の収入は1か月で約35万円~40万円になりましたが、そのほとんどを借金返済に充てていたといいます。 (宮川さん) 「うちの親がもらっている年金の分で生活していました。借金返そうっていうのが頭にあって、もうほとんど疲れているから、寝て起きての生活。だから、どこにも行かなかった。その時は、食べるものもカップラーメンぐらい」
その努力の結果、2000万円の借金は5年で完済。そして、定年を迎えた後も、生活のために働き続けた宮川さん。次第に生活は安定していきました。
■70歳を超え、今はビル清掃の仕事に…働き詰めの人生でも「辛いってことはなかった」
しかし、2021年に状況が一変します。“新型コロナ”の流行により勤務先で人員削減が行われ、再び職を失うことに…。70歳を超えた宮川さんの新しい働き口は、簡単には見つかりませんでした。そこで訪れたのが…。 (宮川さん) 「人材派遣センターってあるんですよ。そこに登録して、ビルの掃除をやっている」
高齢者でも働ける仕事を紹介する「人材派遣センター」を利用。現在も、清掃の仕事で週2~3日ほどのペースで働いているといいます。 (宮川さん) 「最初やった時は、しんどかった。要領がわかんないでしょ、腰痛いし。もう今は慣れたわ」
まさに“働き詰めの人生”を送ってきた宮川さん。自身の人生を振り返ると…。 (宮川さん) 「つらい…つらいってことはなかった。思ったことないわ。(私の)話を聞いたら、すごい苦労しているように思うけど、全然平気な顔してる。だって、楽しかったもん。今(清掃の)仕事をしだしてから全然年齢は関係ないって思ったから、これからも働きたい」
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