【将棋】西山朋佳女流3冠 史上初の女性棋士誕生に崖っぷち 棋士編入試験第3局に敗れ1勝2敗
将棋史上初の女性棋士を目指す西山朋佳女流3冠(白玲・女王・女流王将=29)が8日、大阪市の関西将棋会館でプロ棋士編入試験5番勝負の第3局に臨み、上野裕寿四段(21)に敗れ、対戦成績は1勝2敗となった。試験は新人棋士5人と対局し、3勝すればプロの四段となるが、崖っぷちに追い込まれた。試験は1カ月に1局のペースで実施され、第4局は12月に宮嶋健太四段(25)と対戦する。 戦型は後手番の西山が得意の振り飛車戦法を採用。4筋に飛車を振り、角道を止める「ノーマル四間飛車」で2勝目を狙った。中盤のねじり合いから終盤へ。最終盤の寄せ合いを制することができなかった。 上野は昨年の新人王戦で優勝。プロ3戦目、プロ入りわずか31日目で棋戦初優勝を果たす快挙を達成した。今年の若手棋戦、加古川青流戦でも優勝する強敵だった。 将棋のプロは棋士と女流棋士がいて制度が異なり、棋士になるには養成機関の奨励会を卒業するか、編入試験合格が条件となっている。 西山は奨励会の最高位三段に在籍していたが2021年に退会し、女流棋士に転向した。史上初の女性棋士誕生に2連勝が絶対条件になった。