巨人は本当にBクラス脱出どころか優勝争いへ参戦できるのか?
里崎氏の順位予想は、1位・広島、2位・横浜DeNA,3位・阪神、4位・巨人、5位・ヤクルト、6位・中日となっている。 「僕の予想の根拠は“たられば”の数。つまり実績のない新戦力や成長することを前提とした若手などを戦力としてカウントしない。岡本と吉川の2人は確かに可能性は見せた。期待感はある。キャンプから岡本は目についた。じゃあ、諸手を挙げて大丈夫か?と言われれば、まだ未知数。ゲレーロは、本塁打の出やすい東京ドームに本拠地が変わることで、本塁打数は増えるのかもしれないが、阿部が1年間、コンディションを保つことができるかどうか。ただ上原さんが入ったことで“たられば”が、ひとつ減って中継ぎ、抑えが強化された。上原さんは年齢の影響を受けないピッチングスタイルなので間違いなく通用するだろうし、1年間、怪我なく働くことができれば、うまく回る。加えて沢村が中継ぎに入ってくれば、カミネロが不安定な場合に、沢村、上原さん、マシソンで7、8、9回を任すことができるし、ヤングマンを不安定な先発にも回すこともできる。2位予想にしようかと正直、かなり迷ったが、最終的に4位予想にした」 確かに若手や新外国人のオープン戦成績がアテにならないことは過去のデータが物語っている。相手バッテリーは、あくまでも自分本位で調整してくるため、データの研究や対策を練った上での計算された配球をしてきていないからだ。高橋監督が決めたスタメンオーダーが、空回りする危険性はある。 さらに里崎氏が、巨人の不安要素として挙げるのは、昨季、188イニングを投げて14勝8敗、防御率、2.25と安定した数字を出したマイコラスの穴をどう埋めるのか?という先発陣の問題だ。 「計算できるのは菅野と田口の2人だけ。3人目、4人目は、野上と山口になるのだろうが、いずれもマイコラスの穴を埋めるという意味では弱い。ベテランの復活や、若手の成長に頼らねばならないとなると、それは不安定な“たられば”になる」 交流戦ではセ・リーグを圧倒しているパ・リーグで2桁をマークした野上は期待できるだろうが、初めてのセでどうなるかは、まだ未知の部分。昨季1勝に終わった山口俊(30)がローテーを1年間守れれば上積みはあるだろうが、まだプロで1勝もしていない3年目の左腕、中川皓太(24)や、昨年2勝の内海哲也(35)、昨年4勝の大竹寛(34)らのベテラン勢の復活に賭けなければならないのは不確定要素だ。 里崎氏のBクラス予想にも説得力がある。 待ちに待ったプロ野球開幕へのカウントダウンが始まった。