まさに伝説…。Jリーグ史上最高の10チーム。30年の歴史で最強のチームは?
今年で30周年を迎えたJリーグ。どのクラブにも良い時期と悪い時期があり、その中で、最強と言われるような歴史的な強さを発揮したチームもある。今回は、Jリーグ30年の歴史で、未来に語り継がれるであろう、リーグの歴史に残る圧倒的な強さを誇ったチームを紹介する。
ヴェルディ川崎(東京ヴェルディ):1993年 主な成績:1stステージ2位、2ndステージ優勝、チャンピオンシップ優勝 監督:松木安太郎 Jリーグ創設から30年。歴史を重ねてこられたのは、初期の成功があったからでもある。特にヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)の華やかさは、Jリーグ・ブームを引き起こした一つの要因だ。 三浦知良を筆頭に、ラモス瑠偉、武田修宏、北澤豪、柱谷哲二、ペレイラと、スター選手ばかりだった当時のヴェルディ。ただスターが集まっただけでなく、実力も兼ね備えていた。 スター軍団の中にセカンドステージからビスマルクが加入してさらに強力になると、16勝2敗という圧倒的な強さを示して優勝。年間王者を決めるチャンピオンシップで鹿島アントラーズを下し、Jリーグ初代王者となった。 シーズン20ゴールで得点ランキングの3位に入った三浦知良が最優秀選手賞を受賞し、ラモス、ペレイラ、柱谷がベストイレブンに選出されている。Jリーグ人気を支えていたのは間違いなくヴェルディだった。 当時のヴェルディを率いていたのは、現在解説者としてお馴染みの松木安太郎氏。いまでも世間に広く知られているメンバーの多さが、この時代のタレントの豊富さを物語っている。
鹿島アントラーズ:1996年 主な成績:Jリーグ優勝 監督:ジョアン・カルロス それまで2ステージ制で行われてきたJリーグが、初めて通年制で開催された1996シーズンに優勝したのが鹿島アントラーズだ。鹿島は1993年のファーストステージで優勝経験があるものの、チャンピオンシップでヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)に敗れたため、この年が初の年間王者である。 当時の主役はブラジル人選手だった。シーズン途中にパリ・サンジェルマン(PSG)へ移籍したものの、レオナルドの華麗な技術は相手の守備を混乱に陥れ、観客の目を釘付けにしている。年間最優秀選手賞を受賞したジョルジーニョが終始ハイレベルなプレーを続け、中盤では本田泰人がフィルター役として守備を引き締めた。 前線では長谷川祥之と黒崎久志のツインタワーが躍動。2人合わせて18ゴールを挙げている。そこにマジーニョが変化を加えて攻撃を彩った。レオナルドの移籍によって柳沢敦が頭角を現したのもこのシーズンだ。 鹿島は翌1997シーズンにチャンピオンシップで負けて年間王者の座は逃したものの、ヤマザキナビスコカップと天皇杯で優勝。2000年には3冠を達成するなど、1996年の優勝から黄金期に突入した。 常勝軍団の礎を築いたチームとして、1996年は鹿島にとって伝説的なシーズンと言えるだろう。