G20サミット閉幕 安倍首相が議長国会見(全文2完)日本は日本の役割を果たしたい
来年のG20サミットへの助言があれば教えて欲しい
Arab News:Frank Kaneです。Arab News、サウジアラビアの媒体です。総理、おめでとうございます。大成功を大阪サミットは収めました。来年の議長国はサウジアラビア王国であります。サミットをホストします。期待についてお聞かせください。サウジサミットに関してです。さまざまな課題があるというふうに思いますけれども、どういうご意見でしょうか。また助言があったら教えてください。サウジの首脳に対して今回の大阪の教訓をどうやって生かしてほしいですか。以上です。 安倍:日本は今回、議長国として、G20 において、意見の違いよりも共通点を見いだすことができるように努力を重ねてまいりました。特に例えば今回も気候変動の問題については意見の大きな違いがありました。そのしかし違いがあるわけでありますが、より良い地球を次の世代に残していこうという基本的な認識においてはどこも、もちろん米国もEUも日本も途上国も同じ認識を持っている、そして実際に結果を出していくことが大切です。まずこの共通認識の下に、単一ではなくて、G20でしっかりと共通のメッセージを発しなければ、これは本当に私たちは責任を果たしているとはいえないという危機感を共有することができました。 最後の局面において、トランプ大統領をはじめ米国にも、あるいはマクロン大統領やメルケル首相をはじめ、EU側にも、また中国やブラジルや多くの国々にも大変な協力をいただきました。首脳間でのやりとりも行いながら、最後は一致点を見いだすことができた。つまり努力をしていけば私たちは団結することができると。より良い世界をつくっていくために、私たちは団結することができる。このことを次の議長国であるサウジアラビアにも引き継いでいただきたいと、こう思っています。
大阪首脳宣言を土台に議論の発展を
大阪首脳宣言を採択する上において、大変な困難もありましたが、多くの国の協力によって乗り越えることができたということであります。それでやはりG20 の国々は経済においても大きな力を持っておりますが、それは同時に大きな責任を担っているということであり、この責任をかみしめながら最後の瞬間まで努力を重ねるということではないかと思います。ぜひサウジアラビアにも強いリーダーシップを発揮していただきたいと思いますし、大阪首脳宣言を土台として議論を発展させていただきたいと思います。 日本も11月末まで議長国として、またその後も来年のリヤドサミットの成功に向けて全面的に協力をしていきます。またサウジアラビアは「サウジ・ビジョン2030」を打ち出し、これまでにない改革に勢力的に取り組んでおられると承知をしておりますが、G20の議長国は世界が直面するさまざまな課題に対処するためのメッセージを発信する上で大きな役割を果たします。リヤドサミットの成功を心からお祈りしております。 司会:それでは予定いたしました時間を超過いたしましたので、以上をもちまして安倍総理大臣の議長国記者会見を終了させていただきます。プレスの皆さまには大変なご協力をいただきましてありがとうございました。総理が退場されるまで、そのままでしばらくお待ちいただきたいと思います。 安倍:ありがとうございました。Thank you very much. (完)【書き起こし】G20サミット閉幕 安倍首相が議長国会見