<Play・Hard>磐城 選手紹介/3 小川泰生一塁手(2年) 恩返しの一打、甲子園で /福島
身長183センチ、体重86キロ。持ち前のパワーを武器に打線の中軸を担う。昨秋の東北大会準々決勝では、七回に1点差に迫る適時二塁打を放ったが、試合は負けた。打撃でチームを引っ張る選手を目指す。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 1年の秋、パワーを買われてベンチ入りした。だが、変化球にバットは空を切るばかり。当時のエース、首藤浩輝さんを指名し、得意の縦のスライダーを投げ込んでもらった。首藤さんは今も打撃投手を引き受け「フォームから心理面まで相談に乗ってもらっている。細かい変化にすぐ気づいてくれる」と全幅の信頼をおく。 さらに、社会人野球の選手だった叔父と、良い時のフォームを撮った動画を一緒に見て修正を繰り返した。 昨年12月には、プロ野球や米大リーグで投手として活躍した小宮山悟・早稲田大野球部監督(54)が、東日本大震災の復興支援事業の一環で磐城高校を訪れた。その際、自らフォームを見てほしいと志願した。小宮山監督からは、パワーはあるが、相手の投球に合わせる練習をとアドバイスされた。今も無料通信アプリ「LINE」を通じ、ティー打撃の動画などを送って指導を仰いでいる。 「たくさんの人に救われた。センバツでは大暴れして磐城の名をとどろかせたい」。感謝を胸に、恩返しの一打を甲子園のスタンドに打ち込むのが夢だ。 ……………………………………………………………………………………………………… いわき市立植田中学校出身▽一塁手▽右投げ右打ち▽長所は豪快なバッティング▽得意教科は物理