女流雀士・茅森早香 赤ドラありのMリーグならではの戦略を語る
麻雀プロリーグ戦・Mリーグの女性雀士に思いを聞く本企画に茅森早香(セガサミーフェニックス)が登場。2001年に19歳でプロとなり24年目を迎えるベテランが、Mリーグでの戦い方や大きく様変わりした麻雀業界について語った。 【写真】クレープ店を経営するなど活躍の幅を広げる茅森早香 -チームは今シーズン、出だしから調子がいい。雰囲気もいいのでは。 「いいですね。(竹内)元太が元気なので(笑)。つられてみんなも元気になっている感じです。それに加えて成績がいいのですごく雰囲気はいいです」 -竹内選手は今シーズンから加入。 「そうです。彼が新たに加わったことで雰囲気は変わりました。控室が部活の部室みたいになったというのは、よく言われます(笑)」 -茅森選手ご自身の調子は。 「出だしはぼちぼちだったんですが、11月に入って連続でラス(4着)を引いてしまって…。でもとても悪いっていう感じではないので、まだまだいけると思っています。チーム状況もいいので、その分やりやすくなっていますね」 -新チームで迎えた今シーズン、掲げた目標は。 「2年続けてレギュラーシーズンで敗退しているので、まずはファイナルに絶対に行きたいと思っています。ファイナルで最後まで優勝争いに絡んで、チームとして最終的に優勝することが目標です」 -個人的な目標は。 「6年間Mリーグに参加してきて一番良かった成績がプラス250ぐらいなので、シーズンが始まる前はそれと同じぐらい、もしくはそれ以上勝ちたいという思いがありました。今の状況だと少し厳しいかなと思うので、最終的にプラスで終わることを今は目標にしています」 -対局中は常に冷静、平常心で打つことを心がけているとのこと。 「はい。やはり勝負事においては、冷静に心を保つことが大事だと思っています。普段の生活でも心がけているところはありますね。熱くなりやすい勝負事のときは、さらにという感じです。なので、自分に言い聞かせるという意味でも信条として書いたりしていますね」 -Mリーグは他のリーグ戦とルールが違う部分も多い。打ち方を変えているのか。 「そうですね。赤ドラありなので、ドラの切り時や自分の攻め方などは変えています。普通なら自分がドラを持っていたら攻めやすいですが、Mリーグだと赤もあるので打ち方は変わってきますよね。あとは、トップを獲る意味がすごく大きいという点も結構違います。トップが狙えそうだったら狙っていくという感じです。通常のリーグ戦では2着でも良しみたいな考え方も結構あるので、そこが違うかなと思います」 (後編に続く) ◆Mリーグ 優勝賞金5000万円を9チームで争う。1チーム男女混成の4人で構成。レギュラーシーズンの上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。さらに上位4チームがファイナルシリーズに進み、優勝を目指す。ABEMAで全試合無料生中継中。 ◆茅森早香(かやもり・さやか)北海道出身。セガサミーフェニックス所属。2001年に最高位戦日本プロ麻雀協会に所属しプロデビュー。Mリーグ開幕初年度の18年にMリーガーとなる。19年9月にはYouTubeチャンネル「さやチャンネルω」を開設。さらに23年10月に新宿にクレープ店『ジラフクレープ』をオープン、今年7月には代官山に2店舗目をオープンするなど、活躍の幅を広げている。一児の母。