さがびより収穫始まる 秋晴れさわやか青空 初出荷は11月初めごろ
佐賀県産米の主要品種「さがびより」の収穫が始まった。猛暑の影響も心配されたが、出来は平年並みのもよう。日本穀物検定協会の食味ランキングで15年連続の最高評価「特A」獲得を目指し、高値取引の期待も高まる。 さがびよりは県農業試験研究センターが開発した高温に強い品種で、2009年から本格栽培が始まった。本年産の作付面積は約6693ヘクタールで、県内水稲の約3割を占めて最も多い。 白石町で43アール栽培している「さがびより米(まい)スター」の田中秀範さん(75)は12日から収穫を始めた。青く澄んだ秋空の下でコンバインを走らせると、虫を狙うサギも寄ってくる。「出穂期の高温続きが心配だったが、病害虫の被害もなく出来はよさそう」と表情も明るい。 初出荷は11月初めごろになりそう。昨年の東北・北陸地方の不作などで米の価格は上がり、今季も続いている。田中さんは「30年ほど前は2万4千円(60キロ)近い時もあった。今年は2万円は超えてほしい」と期待した。(小野靖久)
小野靖久