「もう少し待って」の天心に「早くやろうぜ」WBO世界バンタム級王者の武居由樹が呼びかけた
プロボクシングWBO世界バンタム級王者武居由樹(28=大橋)が、WBOアジア・パシフィック・バンタム級王者の那須川天心(26=帝拳)に早期対決を呼びかけた。 【写真】「早くやろうぜ」早期対決を呼びかけた武居由樹 2度目の防衛戦(12月24日、東京・有明アリーナ、挑戦者は交渉中)が、4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(31=大橋)のV3戦とのダブル世界戦として開催されることが24日、都内のホテルで発表された。 井上とともに会見に臨んだ武居は「今年が激闘続き(2試合連続判定勝利)だったので、今度こそはバチッとKOで勝ちたい」とKO決着を宣言。その上で対戦の機運が盛り上がっている那須川との試合について「自分はいつでもやりたい。何かの記事で彼は“もう少し待ってくれ”と言っていたけど、早くやろうぜという感じ」と、早期対戦を希望した。 那須川は14日に国内での世界挑戦条件となるアジア王座を獲得。既に同級でWBA、WBC3位にランクされているが、陣営では25年に世界前哨戦2試合を挟み、転向8戦目で世界ベルトに挑む方針で、予定通りなら世界挑戦は来秋になる。減量も限界に近づいている武居は「ファンの声も大きくなっているので戦いたい。一方で天心君を待つよりも、統一戦を目指した方がさらに上にいけるという思いもある」と、王者として揺れる思いも吐露した。 2度目の防衛戦の挑戦者は最終交渉中で、会見で名前は発表できなかったが「2、3日中にはリリースできると思います」と大橋秀行会長。武居も「9月の試合後もそんなにダメージなくすぐに練習を再開できた。誰がきてもいいように準備はしています」と自信は揺るぎない。 現在、バンタム級の世界王座は日本人王者が全4団体を独占し、那須川というスター候補も台頭して、来年は統一戦を含めた日本人同士のビッグマッチが期待されている。「(25年は)大きな試合があるので、その意味でもベルトは守らないといけない。ここで勝てないと来年につながらない。久しぶりに派手な倒し方をしたい」。武居の言葉に気合がこもっていた。【首藤正徳】