地元の名物料理と深い関わりが…秋田県男鹿市の旅館 リニューアルの目玉はサウナ
ABS秋田放送
北海道・東北・新潟の日本テレビ系列各局がお伝えする、「いまオススメ!地元のとっておき」。秋田の話題です。国の登録有形文化財に指定されている男鹿市の旅館が、装いを新たにしてオープンしました。旅館の目玉は、サウナ。そこには、地元の名物料理が深く関わっていました。 藤田裕太郎アナウンサー 「泣ぐ子はいねぇがぁ~!…でおなじみのなまはげのふるさとと言えば、秋田県男鹿市。その男鹿市といえば、冬にこそ楽しみたい名物料理があるんです。早速、行ってみましょう!」 やって来たのは、男鹿半島の先端・入道崎のレストラン、「なまはげ御殿ニュー畠兼」です。 ニュー畠兼 畠山光義社長「はい、出来たどー!ほら」 藤田アナ「来た来た来た!」 畠山社長「男鹿の名物・石焼き」 藤田「いやー、これですよね、これ」 取ったばかりの魚を食べる漁師飯として生まれたと言われる石焼料理。 藤田「お願いします」 社長「はい、石入れるど。熱いど!」 藤田「熱い!」 社長「あぶねがら。あぶねがらな」 藤田「ちょっと離れよう」「うわー、すごいすごいすごい!何回見てもものすごい迫力!」 男鹿産の真鯛など新鮮な海鮮がたっぷり入っている味噌ベースのスープに、約800度まで熱した石を入れて一気に沸騰させる、やけど注意の豪快すぎる冬グルメです。 藤田アナ 「おー!アチアチですね!もう、体の芯からこれは温まります。男鹿産の真鯛、うまみが凝縮されていて、身もね、キュッと締まってるんですよね。うーん、ぜいたくなお鍋です!」 畠山社長インタ 「800度の石を何十個ってこう温めているから、いつでも食べられるようにしておりますので、ぜひ入道崎さ来た時は、うちに来て、石焼きをたっぷり食べてください!なんとかお願いします!」 この石焼きに使われているのが、高温に耐えられるほど硬くて割れにくい、「金石」という火山岩です。 この石を、違った形で活用する動きが出てきたんです。 JR男鹿駅近くの「森長旅館」。去年12月、装いを新たにしてオープンしました。 1934年に開業し70年以上、旅行客や地元の人に愛されてきましたが利用客の減少で、2006年、惜しまれながらも閉館。その建物を、秋田市のデザイン会社がリノベーションしたんです。 森長旅館 小山拓朗さん 「ふすまや天井、はりなどは、当時のものを使って、元々の姿にできるだけ近くなるようにこだわりました。間取りなどの以前の面影を残して、受け継がれてきた家財も再利用しています」 かつては港で働く人たちの宿としてもにぎわった、森長旅館。国の登録有形文化財に指定されている90年以上前の建物を、当時の雰囲気のまま、生まれ変わらせました。 そして、敷地内の蔵を改修して新たに作った旅館の目玉が…。 藤田「この立派な扉。で?」 小山さん「どうぞ、こちらにお進みください」 藤田「なんか水が滴る音が聞こえるんですが…あ、お風呂?お風呂ですか?え?ちょっと冷たい!水風呂!水、すなわち?」 小山さん「こちらがとっておきのサウナになります」 藤田「サウナか!」 木の温もりあふれる、サウナルームです。旅館オリジナルのサウナハットをかぶって、いざ体験! 心地よい蒸気を発しているこのサウナストーンが、石焼料理でも使われている、金石です。熱を蓄え、冷めにくいため、サウナにもぴったりなんです。 サウナのあとは、桶で作った水風呂でととのいます。 藤田 「石焼鍋の石になったってことですからね。これはいいね」 かつてのにぎわいに思いをはせながら、サウナでととのい、リラックス。男鹿半島に新たな魅力が加わりました。