『極悪女王』で強烈存在感 40kg増ゆりやん持ち上げた“怪力女秘話” 「今やれって言われたら絶対に無理」
「髪の毛が私の体に…」泣きそうになった“唐田えりかの丸刈り”
共演者の役者根性に魂を揺さぶられる場面もあった。 「髪切りデスマッチのシーンは一発勝負だったんですよ。バリカン入れたら撮り直しがきかないから、本番まで何度もリハーサルをやりました。結構長いし通しで全員何試合かしたような気分でヘトヘトの中、私が唐田えりかちゃんを押さえて、ゆりやんさんがバリカンを入れるんですけど、髪の毛がバーって切られて私の体についたんです。もう心の中で『頑張れ、えりかちゃん!』って思いました。たぶん、あそこで泣いてる子たち、みんな本当に泣いてたんじゃないかな」 容赦なく髪を剃られる唐田の姿に、撮影現場は分かっていても言葉を失った。 「カットってなった時、リングの奥で長与さんとダンプさんが抱き合って泣いていて、余計胸が熱くなりました。長与さんに聞いたら『いや、思い出したよ。涙出ますよ』って。だって当時人気絶頂の中で、女の子にとっては大事な髪の毛を全国ネット生放送で切られるってありえない状況ですよね」 現在、ANNAのもとにはプロレスのオファーも届いている。これまで5試合に出場し、全勝の大暴れだ。それでも『極悪女王』に登場する昭和の女子レスラーは「別世界」と断言する。 「一生懸命お客さんを喜ばせるだけじゃなくて、自分たちも一瞬一瞬を生きている。何十キロの人を持ち上げるのも普通にやっているし、今までない刺激を受けました」 作品は190以上の国・地域に配信。カナダに住む弟からは現地でも話題になっていると聞いている。 「俺の友達みんな見てるよって、姉ちゃんが出てるって自慢しているよって言ってました。すごくうれしいです」 情報解禁後、ANNAのSNSにはプロレスファンから賛辞の声が続々と寄せられた。「モンスター・リッパーにそっくりだね」「再現力がすごい」「懐かしい」。海外からリッパーの雑誌の切り抜きや写真を添える人もいた。ゆりやんからも「モンスター・リッパー最高だった」と連絡をもらい、苦労が報われた思いがした。 多くの人に見てもらいたい作品とANNAは言う。 「今、夢を諦める人が多いんですよ。ダメだ、面倒臭い、大変だとか上司がうるさいからとかでやめたって言う。そうじゃない。ダンプさんも長与さんもみんなそうだけど、リングの下で寝ながらビール瓶を売っても笑顔に変えられる。その原動力というのは夢があるから。この作品は夢に向かって走る人たちが輝いている。夢に向かって一生懸命頑張ってた少女たちを見てください。感動しますよ」と実感を込めた。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム