地元の大エースとして君臨する桐生順平（撮影・藤山　由理）

　ボートレース戸田のSG「第71回ボートレースダービー」が22日、いよいよ開幕。地元・埼玉支部の大エースとして桐生順平（38）が君臨する。 　2024年を順調に滑り出した。1月の下関69周年記念で優出。戸田では5年ぶりのSGとなる3月のクラシックでもファイナリストに名を連ねた。しかし、4月の児島72周年記念準優勝戦で痛恨のフライング。一転して暗雲が垂れ込めた。 　「（児島のFは）関係者の方をはじめとして迷惑をかけてしまった。レースで返すしかないなと思ってやってきました」 　その後、好レースを連発しての罪滅ぼし。6月の戸田68周年を即座に優勝してみせた。F休みが明けた8月5日から半年間は罰則規定でG1、G2に出場できない厳しい状況。年末を見据えた上でも価値ある優勝で賞金加算に成功した。 　戸田68周年記念は23年の67周年記念からの連覇。さらに当地のG1は60、65周年記念に14年のヤングダービーを含めて通算5V。かつて“戸田最強”を誇った池上裕次（引退）にG1タイトル数で並んだ。次なるターゲットは当然、地元SG制覇。池上（00年ダービー）と西村勝（03年クラシック）に次ぐ、埼玉支部3人目の戸田SG制覇を目指す。 　前検日の抽選で獲得したのは2連対率36.3％の25号機。「スタートの足と直線が甘いかな。戸田に限らず、今のエンジンの調整が分かっていない。これまでとは違う調整で行く」と出たとこ勝負を示唆。初日は5Rに5号艇、11Rに3号艇で出走。機歴は悪くないだけに気配に注目だ。 　「戸田でSGが開催されるというだけで、うれしいです。いつも通り、平常心で走りたい。変に舞い上がることはないと思います」。21日現在、賞金ランクは12位。8月の戸田でFを切り、ダービー後は休みに入るため、SGチャレンジカップ（11月19～24日、下関）を走ることはできない。グランプリ（12月17～22日、住之江）出場を優位な立場で待つためにも、戸田の盟主は地元ダービー戴冠を目指すのみ。悲願達成へ向けて一直線に突き進む。