「揺れるのがアトラクションみたい」昭和レトロなボンネットバスが観光客ら魅了、岩手の雪道を力強く走行
昔懐かしいボンネットバスの運行が岩手県北バスの「松川温泉線」で始まり、昭和の雰囲気を残すレトロな外装や乗り心地が岩手県内外の観光客らを魅了している。3月頃まで。
運行されているのは、この路線の「盛岡バスセンター」から「松川温泉」の一部区間で、1日3往復。県北バスを運行する県北自動車(盛岡市)は毎年冬になると、車高が高くて急勾配の雪道を走行できる四輪駆動のボンネットバス(1968年式)を走らせている。
県北自動車がボンネットバスの発売当時に購入し、整備を続けながら使用を続けており、日常の定期路線で当時のボンネットバスが使われているのは全国でも珍しいという。
今シーズンの運行は昨年12月5日から始まった。乗客らは雪の中、くねくねとした上り坂を力強く駆け上る車内でエンジン音を動画に収めたり、板張りの床や低い天井を写真に撮ったりして楽しんでいた。
釜石市の会社員の男性(35)は「エンジン音や振動、昔ながらのオイルのにおいが良い」と話し、妻(36)は「思ったより揺れるのがアトラクションみたいで楽しかった」と笑顔だった。県北自動車の担当者は「若い人にもボンネットバスの良さを分かってほしい」と話している。