球団との"対立"か…自費キャンプを選んだ大物(5)同年シーズンに「三冠王」
プロ野球界では、オフシーズンに契約更改が行われる。その年の活躍が昇給・減額に反映され、翌年俸が決定する。しかし過去には、希望する金額や条件が折り合わず、自費で春季キャンプに突入した事例もあった。 今回のオフも佐々木朗希(ロッテ)の契約更改が長引き、大きな話題を呼んだ。ここでは、自費キャンプを経験した大物選手をピックアップしたい。
松中信彦
出身:熊本県 投打:左投左打 身長/体重:183cm/97kg 生年月日:1973年12月26日 ドラフト:1996年ドラフト2位 「平成唯一の三冠王」に輝いた松中信彦。プロ野球を代表する強打者は、自費キャンプを経て圧巻の数字を残した過去がある。 松中はアマチュア時代から打撃面を高く評価され、1996年のアトランタ五輪に出場。同年オフのドラフト会議で2位指名を受け、福岡ダイエーホークス(現:ソフトバンク)に入団した。 1999年からレギュラーに定着すると、2003年は4番として打率.324、30本塁打、123打点をマークし、打点王のタイトルを獲得。チームの日本一に大きく貢献した。 しかし、同年オフの契約更改では金額面で折り合いがつかず、交渉はキャンプイン後の2月中旬まで続く事態に。 なんとか契約を交わすと、翌2004年に打率.358、44本塁打、120打点と圧巻の数字で三冠王を獲得。改めてその実力を示すこととなった。
ベースボールチャンネル編集部