専門店での試し履きが必要なワケとは? ショップ店員に学ぶスキー準備術【vol.12 スキーブーツ編②】
スキーアイテムについて詳しく解説してきた本連載。今回は実際にスキーブーツを試し履きして購入するまでの流れを紹介します。以前の記事のようにこれまでも、スキーを楽しむにはブーツ選びこそ重要と何度もお伝えしてきましたが、今回の記事ではその重要性をさらに理解していただけるはずです。 【写真】失敗しないスキーブーツ選びの方法を見る(全10枚)
スキーブーツ選びはプロによる採寸から
まず当たり前の話ですが、ブーツにはたくさんのサイズがあります。自分の足のサイズにぴったり合うブーツを選ぶのが基本です。今回も石井スポーツ神田本館の下山真さんに、詳しく解説していただきましょう。 「お店では足の長さはもちろん、幅も採寸しています。よく言う『ワイズ』と表現されるところです。母指球のある部分の横の幅を測っています」(下山さん) 普段履く一般的な靴を購入する際にはまず自分で好きな靴を選んで試し履きしますが、スキーブーツの場合はプロに選んでもらうのが正解。長さだけでなく幅まで測定するんですね。この作業なくして、ベストのブーツとは出会えません。
足のサイズだけじゃない! チェックすべきは「立体感」
さらに、採寸時にチェックしているのはサイズだけではないと下山さんは続けます。 「サイズに加えて、じつは足の立体感も見ています。膝を曲げたり伸ばしたりすると、足の形はそれに合わせて変化します。その状態を見て、土踏まずを内側から支える必要があれば、ブーツと合わせてインソールをオススメすることもあります」 立体感まで確認したうえでオススメのブーツを探してくれるとはさすがですね。各メーカーのブーツの形状を知り尽くしているからこそできる、まさにワザだと感じました。また、インソールを入れることでより快適になることもあるので、ぜひ合わせて検討したいところ。
カタログに載っていない情報こそ命!
採寸後は、実際にオススメのブーツを試し履きしていきます。 「カタログにはもちろんブーツのスペックが書いてあるので、自分の足のサイズがわかる方はお店に来なくてもブーツを選ぶことは可能です。でも、立体感の情報やかかとなどが、どのくらいフィットするかはカタログには書いていません。そう考えるとやはり実際に履いていただくのが一番です」(下山さん) 下山さんはさらに、ブーツは“真ん中から後ろ”が大切だとも教えてくれました。かかと、くるぶし、土踏まずの周りのフィット感が高いものを選ぶことが、ブーツ選びには欠かせないそう。なるほど、それは数字のデータからは見極められないこと。試し履きすることの大切さを実感します。