専門店での試し履きが必要なワケとは? ショップ店員に学ぶスキー準備術【vol.12 スキーブーツ編②】
左右で別々のブーツを履いて競い合わせる
ブーツは一つ試し履きして終わりというわけではありません。本当にフィットするものを見つけるためにいくつか履いて、試してみる必要があります。 「左右違うブーツを履くと違いがわかるので、このように試していただきます。左右どちらが良いかを比べ、良い方を残して、悪い方を変えていく。履き心地も含め、フィットするものを見つけていきます」(下山さん) この作業、実際にやってみるとなかなかの集中力を要すものだと感じました。試し履きを重ねると最初に履いたブーツの感覚も忘れてしまうため、オススメの3足程度を履き比べてベストを決めるのが一般的だそうです。
取り寄せることも考えると早めの購入が賢い
また、当然ぴったりのサイズが店にないこともあります。その場合は他店舗から取り寄せることもあります。 「試し履きしていただきブーツの形は合っていてもサイズがないというときは、他店舗から取り寄せということも可能です。ただ、時間がかかることもあるので、スキー場に行く予定がある方は、早めにご来店いただくことをオススメします」(下山さん)
もう足が痛くならない! 「熱成型」で感動フィットに
試し履き時に違和感や、足の一部がブーツ内で当たって気になるということもあるかもしれません。それでも心配ないと下山さんは話します。 「熱成型といって、外側のシェルも内側のインナーブーツも温めて、内側から微調整することができます」 熱成型は30分程度の作業がかかりますが、まさにその人の足に合わせて成型できるので、ぜひトライしてみましょう。 「このように、当たるところにパッドを貼っていきます。この状態で温めたブーツを履くことでパッドを貼った部分が膨らむんです。冷めるとその形を記憶する素材を使っているので内側に当たっていた部分が改善されるというわけです」(下山さん) 舟状骨や小指の付け根など、スキーブーツを履くと痛くなりやすかった部分も、この熱成型で改善できます。フィット感と同時に快適さまで手に入れられるというわけです。 このようにブーツは試し履きが超重要。ぜひ、お店で自分に合ったブーツを見つけてください。あなたのスキーライフが大きく変わるはず。ブーツを買おうと迷っていた人はぜひ、お店に足を運んでください。
半澤則吉