衰え知らず!芸能生活50周年の明石家さんまが「年末年始の顔」として”お笑いの最前線”に君臨できるワケ
『M-1』終了後の特番ラッシュ
いつからかテレビ業界では『M-1グランプリ』(ABC・テレビ朝日系)が終わると、「いよいよ“さんま特番”ラッシュがはじまる」という声があがるようになった。 【一覧】テレビ局「本当は使いたくないタレント」…ワースト1位は意外な大御所…! 今年も23日に『第16回明石家紅白!』(NHK総合)、24日に『祝50周年さんま御殿』(日本テレビ系)と『明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー2024』(フジテレビ系)、25日に『笑ってコラえて!クリスマスSP1部』(日本テレビ系)「明石家さんま襲来!年に一度の村人グランプリ!!」と『超ホンマでっか?TV』(フジテレビ系)「ダイエットは卒業!痩せ体質SP」が放送された。 今後も27日に『明石家さんまのご長寿グランプリ2024』(TBS系)、30日に『アメトーーク年末SP』(テレビ朝日系)「さんまVS売れっ子若手芸人」、年明け1月1日に『さんタク』(フジテレビ系)、2日に『さんまのまんま40周年も笑顔のまんまSP』(カンテレ・フジテレビ系)、5日に『さんま・珠緒のお年玉!あんたの夢かなえたろかSP2025』(TBS系)が予定されている。 そのほとんどがゴールデン・プライム帯の長時間特番であり、しかも主要局を総なめ状態。年末であるにもかかわらず制作費削減で低予算の映像集特番が増える中、“さんま特番”は無風状態と言っていいだろう。 なぜ今年で芸能活動50周年を迎える69歳の大ベテラン・明石家さんまは令和の今、年末の顔として君臨し続けられるのか。
「50周年」を利用しない大物の余裕
まず今年の年末特番で特筆すべきは24日の『祝50周年さんま御殿』。通常の4倍にあたる4時間スペシャルであり、芸能生活50周年を祝うべくゆかりのあるゲストが集結し、小池百合子東京都知事も駆けつけて祝福するシーンが反響を集めた。 凄さを感じさせられたのは、さんまが年末の現在まで「50周年」をほとんど使わなかったこと。「50周年イヤー」などと節目を大きく掲げてビジネスにつなげる芸能人が多くを占める中、それに頼らずに活動し、一年が終わる間際にようやく使うという大物らしい振る舞いを見せた。 本人にとって重要なのは常に目の前の視聴者を笑わせることであって、自分の節目にかかわる企画・演出ではないのだろう。笑わせることに自信があるから節目の企画・演出に頼る必要もない。あえて使うとしたら「今年も残りわずか」という年末のお祭りムードにフィットするからこのタイミングで「50周年」を出してもいいかな、という余裕を感じさせた。 そもそも「50周年」うんぬんではなく、そのお祭りムードに合うさんまのキャラクターが年末年始の顔となっている最大の理由だろう。 昭和時代から、年末特番は「一年を笑って締めくくる」忘年会、年始特番は「一年を笑ってはじめる」新年会のようなニュアンスがある。どちらも通常の特番より放送時間が長く、多くのゲストが出演し、よく笑いよくさわぐ構成・演出が採用されやすいだけに、さんま以上の適任者はいない。