愛知県美術館「わいせつ写真に布」の波紋
「撤去はしないが、干渉があったことをあえて示しつつ展示を続ける。それを機に、多くの人が表現や自由をどう考えるかという問いかけに変える」のが最善としつつ、やはり「本当に怖いのは警察への匿名の通報で、こういう事態が簡単に起きかねないということの方」だとします。 「アート作品は言いがかりをつけようと思えば、かなりいろんな方法で言いがかりをつけやすい。これは他の問題にも当てはまり、公園の水遊び場で遊ぶ子供がうるさいから市にクレームをつけて水を出なくさせる、ホームレスを排除するためのベンチが増えていく…などが実際に起きている。社会の息苦しさを感じてしまいます」。 芸術にはそうした社会の閉塞感に風穴を開ける役割も期待されているはず。今回の企画展(開催期間は9月28日まで)には鷹野さんの作品以外にも、福島の原発事故などを題材にした意欲的な作品があります。 (関口威人/Newzdrive)