松下信治選手(No.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)「最悪バトルになったとしても絶対に負けないと思っていた」 | SUPER GT 2024 第4戦 富士【SUPERGT あの瞬間】
松下:2か月もあったので、僕らは細かいミーティングを結構入念に時間をかけてやったんです。クルマのセットアップなどの話ですが、そういうことを定期的にやっていました。だから、常に気持ちがレースにリンクした状態だったという感じです。2ヶ月何もしないと忘れちゃったりするんですけど(笑)、そういう状態ではなく、チームと一緒にやれたのが良かったですね。
── 今大会、朝の公式練習は5番手。前には3台のシビックがいるなどシビック優勢の状態で幕が上がりました。予選でポールポジションを獲るために、どういう対策を立てましたか?
松下:まず、フリー走行(公式練習)で思ったよりも戦力というか、セットアップがしっかり決まっていなかったんで、予選に向けてまた大きなセット変更をしました。ただ、うちの強みは、なんて言えばいいのかなぁ……ギャンブルというのではなくて、今まで1回やったことがあるような、そういう実績があるセットアップに変更ができることなんです。テストのときに1番時計を目指すのではなく、データ取りを重視しているからこそできると思うんですが、そういう“引き出し”があったので、予選に向けてそれができる状態でした。それが良かったのかなと思います。
── Q1は松下選手が担当。今回はどのように順番を決めたのですか?
松下:(GT500クラスの)専有走行を走れるか走れないかっていうのが結構大きくて。前回の富士(第2戦)で僕の予選がちょっとうまくいかなかったんで、その分の補習をするという意味で、僕が専有走行を走らせてもらったんです。専有走行ではクリアな状態で走れるので、そのままニュータイヤでアタックしに行くっていう感じとなり、今回は僕がQ1をやりました。
── バトンをQ2の野尻選手に繋ぎ、結果的に合算タイムでボールポジションを獲得。松下選手は、今回が初ポールだったのですね。
松下:そうです。これまで、(他チーム在籍中の予選で)2位とかいっぱいあったんですが、そのときはタイヤメーカーが結構いて……。“これ、俺がポールだろう!?” とか思ったことも何回かあったんですが(獲れなかった)……。一方、今季からはブリヂストン(タイヤ)さん(を装着するチーム)が多くなって……やっと(ポールポジションを)獲れました。