亡くなった祖父の家からボロボロの「大黒天のお札」が見つかりました。「壱円」との表記がありましたが、今の時代でも「1円」扱いなのでしょうか? また、プレミア価値はありますか?
大黒天のお札の価値
大黒天のお札は、日本銀行が発券した最初の紙幣であり、その額面以上のプレミア価値を持つお札として取引されています。取引金額の目安は、1円札は数千円~数十万円、5円札と10円札は数十万~百万円、100円札は数百万円~千万円以上です。 例えば、個人で売買できるオークションでは、1円札の状態が悪ければ5000円前後で取引されますが、希少ロットなど付加価値が高い場合には45万円前後での取引実績もあります。 なお、大黒天のお札の5円札や10円札は、約4年で発行が終了し、枚数も少ないためプレミア価値がついています。100円札は発券された枚数が非常に限られていることから、特に希少価値が高いお札です。 日本銀行には見本券が1枚と未引換券が27枚存在していることが確認されています。手元に100円札がある場合、それは非常に高額で取引される可能性のある幻の紙幣となるでしょう。
大黒天のお札を高く売るポイント
高く売るためのポイントは「状態の良さ」です。特に未使用品である場合、さらに高い価値が見込めます。折り目や汚れ、破れなどもなく良好な保存状態であることが必要です。 また、紙幣に記載されている6桁の番号にも注目してみましょう。若番と呼ばれる「000001」など1桁の番号は非常に希少で高価です。「111111」のようなゾロ目、「100000」のように特定の数字がそろったキリ番、「123456」などの階段番号は、価値が高まります。 特に「AA券」と呼ばれ「A000001A」と「A」に挟まれたアルファベットがAに近いお札は、買い取り価格が高くなる傾向があります。また、市場に出回る前に取り除かれるはずの印刷ミスやエラーがあるお札も、プレミア価値がつくほど人気です。 高値がつくポイントを押さえてから買い取りを依頼することで、失敗を避けられるでしょう。
貴重なお札なので、きれいに保とう
大黒天の1円札は、プレミア価値がつく旧紙幣なため、現金としての利用や銀行で両替などせずに買取業者へ売ったほうがよいでしょう。折ったりせず、きれいな状態を保つことが大切です。 どれも同じに見えるお札でも記号・番号によってはさらなるプレミア価値がつく可能性があります。紙幣を隅々まで見て確認してから取引しましょう。 出典 独立行政法人 国立印刷局 日本銀行兌換銀券 旧券10円 日本銀行 お金の話あれこれ(1) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部