「見た目の破壊力エグっ…」 『ガンダム』一年戦争時に生まれた「奇抜すぎるマイナー機」
アニメ『機動戦士ガンダム』には、少々尖った見た目をしたメカも登場する。とくにモビルアーマーには、「アッザム」や「ザクレロ」といったインパクト抜群の機体もあり、その姿を記憶している人も多いのではないだろうか。 【画像】「一年戦争にこんな機体いたの…!?」 あまりにも奇抜な見た目の超マイナー機 そして『ガンダム』は人気作品ゆえに派生作品も多く、なかにはアニメに登場したメカをも上回る個性的な機体も登場。思わず「どうしてこうなった?」と叫びたくなるような奇抜な機体も存在した。 ここではテレビアニメには登場していないものの、マイナーながらも視覚的なインパクトが強烈だった一年戦争時の機体たちを振り返りたい。
■月面用の「玉ねぎ」型の機体って何者?
まずは模型企画の「MSV」に設定だけ存在し、雑誌企画の「MSV-R」でデザインが起こされた「ルナタンク」から紹介したい。 実はアニメ『機動戦士ガンダム』に登場した「アッザム」は、このルナタンクを重力下仕様に改修したもので、アッザムのベースとなった機体である。 開戦当初ジオンは月面都市「グラナダ」に侵攻して占拠。そのグラナダ防衛のために開発されたのが、この「ルナ(月)」+「タンク(戦車)」なのだ。 その姿は、まるで玉ねぎを模したような独特のフォルムで、機体上部に複数のアンテナがあり、球体部分にはニ連装の実弾砲8門と謎のソーラーパネルのようなパーツを装備。またジオンの機体らしく、ちゃんとモノアイが確認できる。そして機体下部には、キャタピラとロケットエンジンノズルを備えていた。 通常時はキャタピラで月面を走行し、戦闘時になると機体下部のロケットエンジンで飛行可能。しかし、ルナタンクのキャタピラ移動の速度は時速30キロ程度で、あまりにも遅い(ちなみに現代の自衛隊の「10式戦車」でも時速70キロは出る)。 月面の低重力下における運用前提なので飛行すればよいとも考えられるが、その飛行時間もそれほど長くないのが弱点だ。 なにはともあれルナタンクは、ジオン公国軍のモビルアーマーの始祖的な存在であり、白い玉ねぎのような異様なフォルムは、その後の兵器開発史に大きく影響を与えた……のかもしれない。