相次ぐ海の事故…海水浴での5つのポイントは?「離岸流」に遭ったら? これだけは知っとけ!水の事故防ぐ予備知識
お盆休みに入り、各地で海の事故が相次いでいる。鳥取県岩美町から出雲市までの海岸を管轄する境海上保安部交通課の戸島満也課長は「水の事故を防ぐには事前の知識が欠かせない」と呼びかける。どのような点に注意すればいいのか。 「お盆を過ぎるとクラゲが増える」 島根、鳥取は特に注意が必要 刺されたと思ったときの「三つの大原則」
■ ⚠「胸の高さ」の水深は危険! 海水浴での注意点として、具体的には (1)監視員やライフセーバーがいる海水浴場で泳ぐ (2)救命胴衣・ライフジャケットを着用する (3)子どもから目を離さない (4)飲酒したら泳がない (5)体調や天候が悪いときに泳がない 以上が大前提となる。 水難事故に遭う一番の原因は深みにはまる事態だ。水を飲み込む、鼻に水が入る、といった事象が起こるとパニックになる。特に若年層に顕著という。「なかなか簡単に落ち着けない。パニックに陥るきっかけをつくらないことが大切だ」と訴える。 自身の体がコントロールできる水深を保つのが大事となる。胸の高さは、高めの波で体のバランスを崩す可能性が高く、ちょっとしたきっかけで水を飲み込み、流されるリスクがある。「できるだけ浅いところで遊んでほしい」と話す。 ■〈対処〉楽な姿勢で浮かび待つ〈救助〉ライフジャケット+浮具
高波や海岸から沖に向かって流れる離岸流にさらわれた際は「まずは落ち着いてほしい。事前の知識があれば対処できる可能性が上がる」。あおむけに浮かび呼吸ができる体勢を取って浮いて助けを待つのが重要とし「もがいたり、大声を出したりしても体力を失うだけの場合が多い。楽な姿勢で助けを待つのを心に留めてほしい」とする。 溺れている人を発見したときは、1人では助けに行かずまず第一に周囲に知らせる。浮力があるペットボトルやクーラーボックスを浮具として投げるといった対処がある。 やむを得ず1人で助けないといけない場合は、溺れないようにライフジャケットを着た上で、相手に持たせる浮具を準備する。「溺れる人を助けるのはどんなに泳ぎが達者な人でも容易ではない。巻き込まれる可能性を下げることを考えてほしい」と話した。 第8管区海上保安本部(島根県~福井県)のエリアでは、2019年~23年の5年間で、201人が遊泳中の事故に遭っている。
年代別に見ると、30代までの若年層が75・1%(151人)を占める。