大行燈激突 津沢の勢い能登に届け 津沢夜高あんどん祭開幕
小矢部市無形民俗文化財の津沢夜高あんどん祭(まつり)は7日、同市津沢地区で始まり、高さ約6・5メートルの大行燈が激しく衝突を繰り返す「ぶつかり合い」が行われた。大勢の住民や見物客が迫力満点の姿に見入り、能登半島地震からの復興にも祈りを込めた。 きらびやかに輝く大中小計21基の行燈が各町内から中心街へ繰り出し、夜高太鼓と笛の囃子(はやし)、「ヨイヤサ、ヨイヤサ」の掛け声とともに通りを練り歩いて五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願った。 呼び物のぶつかり合いは午後9時15分ごろ、同市清沢の「あんどん広場」前の路上で始まった。大行燈を継承する上町、浦町、西町、新西、清水、蓑輪、興法寺の7町が参加した。 2基の大行燈が衝突し、曳(ひ)き手の若衆が前方に突き出た台棒を上げ下げして相手の「つりもの」を壊し合うと、住民や見物客から大きな歓声が上がった。 開会式では津沢夜高行燈保存会の沼田信良会長が「津沢のエネルギッシュな祭りの勢いを被災地に向けて届けたい」とあいさつし、桜井森夫市長らが祝辞を述べた。 最終日の8日は午後7時から行燈の練り回し、同9時ごろから「ぶつかり合い」を予定している。