【2024年度】新たに「住民税非課税世帯」へ該当する人には10万円が支給…対象になる年収モデル例をチェック
「住民税非課税世帯」年代別の割合は?高齢者世帯が多くなる理由とは
厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」から、年代別の住民税非課税世帯の割合(全世帯に占める住民税非課税世帯の割合)を確認してみましょう。 ・29歳以下:29.7% ・30歳代:9.2% ・40歳代:9.2% ・50歳代:11.3% ・60歳代:19.2% ・70歳代:34.9% ・80歳以上:44.7% 60歳代の約2割が住民税非課税世帯だとわかります。その後も増え続け、80歳代では44.7%が該当しているようです。 29歳以下をのぞき、年齢を追うごとに住民税非課税世帯の割合が増えているとわかります。 高齢者が多くなる理由として、以下が考えられます。 1.年金収入が給与所得よりも比較的下がる 2.「年金所得控除」の影響で所得が少なくなる ●【住民税非課税世帯に高齢者が多い理由】年金収入が給与所得よりも比較的下がる 現役世代に比べ、高齢者世帯の所得は少なくなることが一般的です。そのため、対象世帯が増える可能性が高まります。 厚生年金の平均額は約14万円であり、平均以下で暮らす世帯の多くは非課税の対象となります。 ●【住民税非課税世帯に高齢者が多い理由】「年金所得控除」の影響で所得が少なくなる 年金の「所得控除」は、給与の所得控除よりも大きくなる傾向があります。 大阪市の場合、扶養親族なしの方が住民税非課税になる目安年収として、年金受給者(65歳以上)は155万円以下に設定されています。 こうした調整が、住民税非課税世帯に年金受給をしている高齢者世帯が増えている背景として挙げられるでしょう。 次の章では、非課税対象とならなくても物価高などに苦しむ現役世代にもおすすめしたい「老後資金」や「物価高」対策を現役ファイナンシャルアドバイザーが解説します。
【解説】住民税非課税でなくても…現役世代こそ「積立投資」などを検討して
住民税非課税世帯に対して対策が取られていますが、現役でバリバリ働いている課税世帯にできる対策はどういったものがあるでしょうか。 過去にはなかった制度として、投資による収益を非課税化できる制度が登場しています。 代表的なものがNISA制度。一見、どの年齢でも不公平が少ない制度ではあるように思える制度ですが、年間投資最大額が決められている以上、一括での運用は制限があります。そして、働く世代は時間を味方につけた投資が可能です。 特に、毎月決まった額で投資を行えば、運用先の「値上がり益」だけではなく、安い時に買い付けを増やし、高い時には買い付けを減らすという増減が自然と達成されます。 投資の世界では「ドルコスト平均法」という、立派な投資のテクニックです。 この購入方法は時間を味方につけているため、年齢を重ねてからの買い付けは不利と言えるでしょう。 しかし、投資にはリスクもあります。自分に無理のない範囲で継続的に続けることが重要です。