『連続ドラマW 誰かがこの町で』メインビジュアル

　WOWOWにて12月8日より放送・配信される『連続ドラマW 誰かがこの町で』の本予告とメインビジュアルが公開され、あわせて追加キャストが発表された。 【写真】『誰かがこの町で』文庫書影 　本作は、2020年に江戸川乱歩賞を受賞した佐野広実の受賞後の第1作目となる同名小説が原作の社会派ミステリー。とある新興住宅地を舞台に、住民たちの間に渦巻く“同調圧力”が引き起こす恐怖を描く。脚本は『連続ドラマW 華麗なる一族』『連続ドラマW 沈まぬ太陽』の前川洋一が手がけ、監督はNetflix映画『シティーハンター』や『ストロベリーナイト』（フジテレビ系）などの佐藤祐市が務めた。 　本作で約4年ぶりに連続ドラマの主演を務める江口洋介が、元政治家秘書で、娘の自死以来希望を見いだせずに生きる法律事務所調査員・真崎雄一役を担当。そして、ある日「自分を捨てていなくなった家族を探してほしい」と真崎たちのもとを訪れ、真崎とともにかつて家族と暮らしていた町に隠された恐ろしい真実に迫っていく少女・望月麻希役を蒔田彩珠が演じる。 　追加キャストとして出演が発表されたのは、鶴田真由、宮川一朗太、尾美としのり、玄理、戸次重幸、本田博太郎、でんでん、大塚寧々の8名。 　一家失踪の真相を追う真崎たちを支える人々に、鶴田とでんでんが扮する。鶴田が演じるのは、真崎が務める法律事務所の所長・岩田喜久子。麻希の母親とは大学時代の親友で、失踪前まで連絡を取り合う仲だった……という役どころ。麻希の依頼を受け、真崎に真相を追うよう指示をする。真崎たちが根城とする民宿の経営者・近藤利雄を演じるのはでんでん。かつて麻希の家族が暮らしていた「福羽地区」を俯瞰から見ており、その異常性に昔から気付いている。情報通であり面倒見のいい近藤は、時に危険にさらされる2人を全面的に支える頼もしい人物だ。 　失踪前の麻希の家族が暮らしていた「福羽地区」の怪しく危険な住民たちには、宮川、尾美、本田が扮する。不動産会社の経営者で副地区長の延川善治を演じるのは、NHK大河ドラマ『光る君へ』藤原顕光役も記憶に新しい宮川。延川は、町で起こる出来事にあまねく首を突っ込み先頭に立つ福羽地区のボス的存在だ。尾美が演じるのは、福羽地区の建設業者・松尾和夫。町の治安を守る“防犯係”の松尾は、安全で安心な町を守るという大義名分のもと、住民たちを監視し偏った正義を振りかざす“狂気“の人物だ。本田が演じるのは、福羽地区の地区長の菅井昭次郎。長年地区長を務めていたが近年は体調を崩し気味で、延川たちに実権を握 られすっかり影を潜めている。 　異常な町の住民たちに翻弄され、人生を狂わされてしまう人々を、玄理、戸次、大塚が演じる。『連続ドラマW インフルエンス』（2021年）以来のWOWOWドラマ出演となる大塚は、福羽地区で暮らす主婦・木本千春役を担当。23年前に息子を誘拐殺人で亡くし、その際、町に渦巻く異常な同調圧力に気づくが、長年何もできずに後悔を抱えている。戸次が演じるのは、千春の夫・木本俊樹。息子の死を機に防犯係に入り延川たちと行動を共にするうち、偏った思想に毒されていってしまう。麻希の失踪中の母・望月良子を演じるのは玄理。喜久子とは大学の法学部時代の友人だが、司法試験を諦め主婦に。家族とともに千春の隣家に移り住むも、赤ん坊だった麻希を残してある日を境に失踪してしまう。 　公開されたメインビジュアルには、一家失踪事件と幼児誘拐殺人事件という、未解決の2つの事件を内包しながら、“安全で安心な町”を謳う不気味な町・福羽地区が象徴的に描かれている。まさに「禁足地帯」とも言える町の中央には、まっすぐな目で真実を追うバディ・真崎（江口洋介）と麻希（蒔田彩珠）の姿が。そんな2人を、同調圧力にまみれた異常な住民たちと事件の関係者たちが取り囲んでいる。 　キャスト陣が初集結した本予告に加え、江口と蒔田のインタビュー映像も公開。江口は「フィクションだけど、実話であってもおかしくない。みんなそれぞれに心当たりがあると感じるのではないか」と本作のテーマである“同調圧力”の恐ろしさについて語り、「絶対に届けなきゃいけない、時間をかけて立ち向かわなくちゃいけないと思った」と本作への思いを語っている。 　江口のバディを演じた蒔田は、「お互いに影響しあって、心を開いたり閉ざしたりする」と2人の距離感を表現し、「親子でも相棒でも友達でもない2人の関係性が面白い」と本作の見どころを語っている。