「どうして私は越えられないのか」交際&結婚に進めない、婚活女性がぶつかる “3回の壁” の正体
では、自分の希望をどう伝えたらいいのか
だからといって自分の思いや、やりたいことをパートナーに伝えられなければ、またストレスがたまりますよね。 では、どんなふうに伝えたらいいのか。婚活では、常に“私は”“私が”という会話をするのではなく、“あなたはどう思いますか?”の会話をしようと心がけるとうまくいきます。 これはどういうことかと言いますと、「私、結婚しても仕事は続けたいんです」と自分の主張をするのではなく、「結婚して、女性が仕事を続けることをどう思いますか?」とお相手に、お相手に尋ねてみる。 「ワンオペ家事、ワンオペ育児になるのは困ります」と言うのではなく、「家の事は、ご自身でなさっているんですか?」「家事はなにが得意ですか?」「子どもは好きですか?」「育児には、参加したいと思いますか?」そんなふうに、相手からの答えを引き出すようにすると、相手がパートナーに何を臨んでいるかがわかります。 もうひとつ、わかりやすい例でいうと、デートの待ち合わせに、相手が遅れてきたとします。このとき、自分の気持ちをそのままぶつけて、こんなことを言ったら相手はどう思うでしょうか? 「20分も待っていたのよ。私は、約束を守って時間どおり来たのに、なんで遅刻したの?」 相手は、「遅刻したことが悪い」と思っていても、カチンとくるでしょう。そうではなく、相手側に立った言いかたをする。 「遅かったから、事故にでもあったんじゃないかと、心配したわ」 この2つのセリフを言われたときに、遅れてきた相手はどう感じるか。それは、もうおわかりですね。
婚活における“3回の壁”の正体
前出のみさこさん同様、婚活がうまくいっていない方は、「お見合いから交際には入れるのに、1度か2度食事をすると、なぜか相手からお断りがくる」と、感じていませんか? では、婚活“3回の壁”の正体についてお話ししましょう。 お見合いを1回と数えて、仮交際に入り、ファーストデート、セカンドデートの3回をうまく越えられると、その交際は真剣交際や結婚に近づく。これが“3回の壁”です 実はこれは、「スリーセット理論」という人間の心理からきています。人は、無意識に以下のような流れで、相手の印象を見極めています。 ・1回目に会ったときには、見た目などで、第一印象を決める ・2回目に会ったときには、1回目に会った時の印象が正しかったか、再確認する ・3回目に会ったときには、その印象を確認して、固定する つまり3回会うと、その人がどういう人なのかわかって、その人と自分が合うか、合わないかを決めているのです。 みさこさんの場合、1回目のお見合いでは、明るくて笑顔が魅力的。筋トレや海外旅行が好きというアクティブな一面もあるし、自分の意見をしっかり言う女性という印象をお相手は持つのでしょう。 そして、ファーストデートで2回目に会ったら、「私は、こういう人間です」「こういう結婚生活が理想です」と意見を言われて、最初の印象で抱いていた“自分の意見をしっかり言う女性”という印象がさらに強くなった。 さらに3回目で、“自分の意見をしっかり言う女性”という印象が固定してしまい、こんな女性と結婚したら、家庭の中のルールは彼女が作って、自分の意見は聞いてもらえないな、という気持ちが固定してしまった。 仕事をする場合、職場には定められたルールがあります。働くことで対価を得るのが仕事です。従いたくないルールがあっても、そこの社員である限りは、従わなくてはいけません。 でも、結婚は違います。2人で築く家庭のルールは、2人で決めていくもの。自己主張の強い相手、自分ルールを押し付けてくる相手とは、結婚したいと思わないのが、人間の心理なのではないでしょうか。 仕事から帰ってきたら、家庭の中では癒されたい。 婚活がうまくいかないと思っている人は、自分がどんな会話をしているのか、もう一度振り返ってみてください。 相手が自分と一緒にいたときに、どうしたら幸せを感じてくれるか? 自分が幸せになるためには、相手の幸せをまずは考えてあげることが、良好な関係を築いていく上で大切なことです。 鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。新刊『100日で結婚』(星海社)好評発売中。公式サイト『最短結婚ナビ』 YouTube『仲人はミタチャンネル』
鎌田れい