【MLB】ヤンキース対ロイヤルズの地区シリーズ展望 ジャッジ擁する打のヤンキースか 投のロイヤルズか
ロイヤルズの先発投手vs.ジャッジ擁するヤンキース打線
日本時間10月6日から、両リーグで地区シリーズがスタート。ア・リーグの第1シード・ヤンキースは、第5シード・ロイヤルズを迎え撃つ。最大5戦の地区シリーズを制すのは、ア・リーグ最高勝率のヤンキースか、ワイルドカードシリーズで第2シード・オリオールズを退けたロイヤルズか。両軍の戦力、先発マッチアップなどをチェックしていこう。 【動画】メッツ・アロンソの起死回生の逆転3ラン メッツが地区シリーズ進出!
◆先発予定・予想(ロイヤルズ対ヤンキース) 第1戦 マイケル・ワカ 対 ゲリット・コール 休養日 第2戦 コール・レイガンズ 対 カルロス・ロドン 移動日 第3戦 セス・ルーゴ 対 ルイス・ヒル 第4戦 ワカorブレイディ・シンガー 対 コールorクラーク・シュミット 移動日 第5戦 ワカoレイガンズ 対 コールorロドン ◆ヤンキースシーズン成績(順位は30球団中) OPS.761(3位) 先発防御率3.85(11位) 救援防御率3.62(6位) ◆ロイヤルズシーズン成績(順位は30球団中) OPS.710(14位) 先発防御率3.55(2位) 救援防御率4.13(20位) このシリーズの構図は、「ロイヤルズの先発投手vs.ジャッジ擁するヤンキース打線」という部分に集約される。ロイヤルズは先発防御率が3.55と、先発ローテが非常に優秀。レイガンズとルーゴの先発2枚看板に加え、トレード加入した守護神ルーカス・アーセグを中心にブルペンも改善されてきた。対するヤンキースは、なんといってもアーロン・ジャッジとフアン・ソトという球界最高の打者2人を抱える打線が強みだ。41本塁打のソト、59本塁打のジャッジからなる2・3番コンビは手が付けられない。 ヤンキースはシーズンが進むにつれ、ジャッジとソトに頼り切りのチームではなくなっている。トレード加入のジャズ・チザムJr.、終盤にかけて調子を上げてきたグレイバー・トーレス、新人王候補のオースティン・ウェルズ、ベテランのジャンカルロ・スタントンら、周りを固める打者も興味深い面々が揃ってきた。さらに、かつての支配力はないとはいえ、先発コールとロドンも復調気味。救援転向を機にブレイクしたルーク・ウィーバーを中心とするブルペンも堅実だ。 一方でロイヤルズは打線に不安を抱える。前半戦こそ好調だったものの、9月のチームOPSはダントツ最下位の.577。ワイルドカードシリーズでも2試合で3得点にとどまった。2試合で1失点のみの投手陣、そして数少ないポイントゲッターのボビー・ウィットJr.への依存度が強まっている。ワイルドカードシリーズから強行復帰した主砲ビニー・パスカンティーノの復調具合、そしてワイルドカードシリーズでも見せた機動力で攻撃力の差を埋められるか、この2点が鍵を握るはずだ。 やはりア・リーグ最高勝率のヤンキースの戦力は、ロイヤルズと比べて充実している。しかし、ロイヤルズがアップセットで地区シリーズに進出しているように、プレーオフは何が起きるかわからない。1970-80年代は幾度となくプレーオフで相見えた両軍のライバル関係に新たなページが加わることになる。