愛子さまが社会人に――今年は“単独公務”も? 皇室の存続どうする…自民党「男系男子の養子」も議論へ【#みんなのギモン】
■懇談会では「養子」の案も議論へ
近野解説委員 「この懇談会では今後、皇族が旧宮家の男系男子を養子に迎える案なども議論されます。これは旧宮家(戦後に皇籍を離脱した宮家)の中で父方だけをたどっていった時に、天皇がいる男子(男系男子)を養子として迎えるという案です」 「法律ではこれまで、皇室に養子を迎えることは認められていませんでした」
■解説委員が示す「本質的な問題」とは
近野解説委員 「この懇談会では、皇族の数を確保するための話し合いが進んでいますが、そもそも今の制度では天皇になれるのは男系男子に限られているため、愛子さまが皇位を継承されることはありません」 「そういった中で、将来にわたって皇室を安定的に維持するために、もう一歩踏み込んだ議論が必要だという声も聞かれます。日本テレビ社会部で宮内庁を担当する笛吹雅子解説委員に聞きました」 笛吹解説委員 「本質的な問題は、この先皇室という制度は続いていくのか。悠仁さまに男のお子さまが生まれなかった場合に、今のままでは皇室がなくなってしまうのではないか、それでいいのだろうかということです」
■「遅いくらい」…元宮内庁幹部の危機感
近野解説委員 「笛吹解説委員の取材によると、ある元宮内庁幹部は『議論を始めるのはもう遅いくらいだが、今からどこからでも手をつけていかないと、また何年もたってしまう』と強い危機感を示していました」 徳島アナウンサー 「国民の感情的なものだけでなく、国際関係や外交面でも皇室の皆さまの存在は非常に大きいと感じますので、今後も続いていくためには、もう何かを変えなくてはいけない時期に来ているということですよね」
■宮内庁幹部「大多数の支持が必要」
近野解説委員 「皇室の役割は本当に大きいものがあります。一方である宮内庁幹部は『皇室の制度を変えるには、半数以上というよりは大多数の支持が必要だと思う』と話しています」 「上皇さまが退位された時は各種の世論調査で国民の大多数が支持しているという状況があり、それで特例という形で退位が決まりました。これと同じように、8割や9割の支持がないと、皇室の制度を定めている皇室典範はなかなか変えられないだろうといいます」 「それだけ皇室の制度を変えるのは簡単ではないということです。そうして手をこまぬいている間に何十年もたってしまって、今があるというわけです」 藤井アナウンサー 「外野からこのように議論を進めていったとしても、皆さん人としての人生があるわけですよね。悠仁さまは17歳、愛子さまは22歳。まだお若い人たちが議論の真ん中にいる状況です」 「1人1人の人生もしっかり考えつつ、議論を実際に進めていくことが一番求められていて、これが何十年も続いてしまっているのが最も問題なんじゃないかなと感じますね」 近野解説委員 「待ったなしの状況ですが、我々国民が無関心だと制度がなかなか変わらず、結果このまま皇室がなくなってしまうような(可能性がある)ところまで来ています」 「伝統と世の中の変化をうまくバランスさせながら、今後のあり方については深く、一定のスピード感を持って検討を進めていただきたいと思います」 (2024年3月19日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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