阪神・熊野輝光スカウト、故郷・香川で金の卵発掘 今季限りで退団、独立Lの香川オリーブガイナーズ監督就任
スカウトとしてはオリックス時代に苦い思い出がある。2000年。敦賀気比高(福井)の内海哲也投手を1位指名したが、入団拒否。内海は東京ガスへ進み、3年後のドラフトで巨人へ。熊野さんは巨人以外には入らないという情報を入手し、球団首脳に進言していたものの、強行指名がアダとなり、貴重な1位枠が無駄になった。 ただ、それから4年後にはトヨタ自動車の金子千尋投手を1位指名。エース候補と見初めて、右肘のリハビリから進めることを承知の上で獲得したが、事情を知らない球団首脳が指名に批判的な発言をする騒動になった。その金子はのちに2桁勝利を7度マークし、最多勝2度、最優秀防御率、最多奪三振、沢村賞と最優秀選手のタイトルを獲得して、通算130勝をマーク。自らの眼力に間違いがなかったことを証明した。
熊野さんが独立リーグの監督に就任することは香川オリーブガイナーズから発表されている。スカウト業に終止符を打つ理由の一つが香川県の実家で暮らす母に寄り添えること。来年からは指揮を執る独立リーグの球団から”金の卵”の輩出に尽力する。
中日スポーツ